IB ESSが向いている人の特徴と学習法|進路に活かす方法も解説

・IBでESSを選ぶべきかがわからない
・ESSの勉強って暗記が多そうで不安…
・ESSが大学進学や出願にどのように役立つのか知りたい!

IBの科目選択は、その後の成績や進路に大きく関係するので、不安になるのは当然です。特にESSは独特な科目なので、「なんとなく選んで後悔したくない」と思いますよね。

本記事では、ESSを選ぶ判断基準から、具体的な勉強法、進路での活用法までを徹底解説します。モチベーション維持のヒントも紹介しますので、ぜひ最後まで読んでください!

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IBでESSを選ぶべきか判断する基準

IBで科目を選んだあと「思っていたのと違った…」と後悔しないためには、学ぶ内容・自分の興味・将来進路との相性を事前にチェックすることが大切です。

ここでは、ESSを選択するべきかの「3つの判断基準」を詳しく解説していきます。

環境への関心・将来進路に合っているか

ESSを選ぶかどうかで、最初に考えるべきポイントは「自分が環境問題にどれだけ関心があるか」です。

  • 生態系
  • 持続可能な資源利用
  • 気候変動 など

これらESSで学ぶテーマに興味を持てる人は、内容を理解してドンドン勉強を進められるでしょう。

また「希望の進路とつながるか」も大切です。

  • 国際関係
  • 環境政策
  • 国連・NPO など

これらの分野を目指す生徒なら、ESSの知識は進学後もとても役に立ちます。

逆に、工学系・医学系のような理系分野なら、生物や化学などを選んだ方がいい場合も。

このように、自分の興味・将来の進路を照らし合わせ、ESSを選択するかを決めましょう。

「他の理系科目について詳しく知りたい」という方は、下の記事も一緒に読んでください!

|▶︎「Biology(生物)」の記事を読む

|▶︎「Chemistry(化学)」の記事を読む

|▶︎「Physics(物理)」の記事を読む

ESSの取り組みやすさを考慮する

ESSは理系科目の中でも、取り組みやすい科目として知られています。

一つ目の理由は、他の理系科目(Physics・Chemistry・Biology)よりも計算や実験の要素が少なく、暗記や論述が中心だからです。「概念の理解」「意見を文章で書けるか」が評価されるので、文系の生徒でも親しみやすくなっています。

二つ目の理由は、IB教科の中でESSだけが「社会系と理科系のどちらにもカウントできる科目」だからです。他科目の選択とのバランスが取りやすく、学習負担を調整できます。

得意・不得意や学習バランスを考えて選べるのが、ESSの魅力です。理系科目が苦手でも取り組みやすいので、科目全体を見て選択するかを決めましょう。

ESSが向いている人・向いていない人

ここまでの内容をふまえ、「自分がESSに向いているかどうか」を確認する表を作成しました。ぜひ参考にしてください。

判断項目向いている人の特徴向いていない可能性がある人の特徴
興味関心環境問題や社会課題に興味がある自然科学(物理・化学)に興味がある
将来進路国際関係・環境政策・SDGs関連の学部を志望医学・工学など理系学部を志望
得意分野記述や暗記が得意数式計算や実験が得意
学習スタイル実生活とのつながりから考えるのが好き数理的・構造的に理解するのが好き
IB科目のバランス他の科目とバランスを取りたい難易度が高くても理科の専門性を追求したい

IB ESS攻略するための3ステップ学習法

ESSは記述問題が多いので、ただ用語の暗記をするだけでは解けない設問もあります。暗記の工夫・Paper対策・IA対策の3つに分けて、勉強法を紹介します。

暗記を助けるマインドマップ活用法

ESSでは、用語や概念を暗記するだけでなく、それらどうしの関係を理解することが大切です。そのため、マインドマップを使って情報を整理しましょう。

マインドマップとは、中心にテーマを置き、そこから放射状に関連するキーワードや情報をつなげていく図です。

たとえば「生物多様性」をテーマにし、中心に置きます。

  • 原因(森林伐採、外来種など)
  • 影響(種の絶滅、食物連鎖の崩壊など)
  • 解決策(保護区設置、教育の普及など)

などの要素を枝分かれで整理すれば、全体像が一目でわかるようになります。

視覚的に構造を把握できるので、記憶に残りやすくなりますね!

  • 自分の言葉でまとめること
  • 色や図を使って分けること

これを意識して作成しましょう。手書きでもデジタルでもOKです。

【Paper1】ケーススタディ対策の進め方

 ESSのPaper1は、「実際に起きている環境問題の例=ケーススタディ」をもとに出題される形式です。

「プラスチックごみを減らすために、ある地域でどんな取り組みが行われたか」

「森林がどんどん減っている理由と、どんな対策が行われているか」

このように、教科書の知識だけでなく、実際の出来事をどう考え、理解しているかが大切になる試験です。

対策としては、まずニュース記事や環境団体のウェブサイトを日々見るようにしましょう。そしてそれら出来事について、「何が問題なのか」「どんな影響があるのか」「どうやって対策しているのか」を読み込んでメモし理解すれば、試験本番で答えやすくなります。

いろんな例を知って用意しておけば、試験でも自信を持って答えられるようになるんですね。

また、Paper1にはグラフや表を読み取る問題もあります。日ごろからグラフを見る練習もしておきましょう。

【Paper2】論述力を伸ばす答案テクニック

Paper2では、説明や自分の考えを書く「論述問題」が出題されます。「知っていることをただ書く」のではなく、具体例を交えながら、問いに対して正確に答える力が大切です。

Paper対策としては、まずは設問の指示語(Explain・Evaluate・Compareなど)をしっかり確認しましょう。たとえば「Explain(説明しなさい)」なら、ただ情報を並べるのではなく、「なぜそうなるのか」という理由まで書く必要があります。

次に、答えの構成を意識しましょう。下記は短い例です。

設問:Explain「再生可能エネルギーの利点を説明しなさい」

結論:
再生可能エネルギーは、環境への悪影響が少ないという利点があります。

理由:
化石燃料のように二酸化炭素や有害物質を大量に排出しないため、地球温暖化や大気汚染を抑えることができるからです。

具体例:
たとえば太陽光発電や風力発電は、発電時にCO₂を出さず、資源を使い切る心配もありません。

まとめ:
このように、再生可能エネルギーは持続可能な社会を支える選択肢だといえます。

このような型を覚えておけば、緊張していてもいつも通り答案が書けるようになりますね。

【IA】評価基準を踏まえた対策と高得点のコツ

IA(Internal Assessment)は自分でテーマを決めて調査・分析し、レポートとしてまとめる試験です。高得点を取るために、以下2ステップで書くようにしましょう。

問い(リサーチクエスチョン)をはっきりさせる
IAでまず大切なのは「何を調べたいのか?」をはっきりさせること。広すぎず、比較やデータ分析がしやすいテーマと問いを選ぶ必要があります。

「雨水のpHと周囲の交通量はどんな関係があるのか?」

「日照時間と水中の藻類の増殖に関係はあるか?」

このように、1つの測りやすい変数と比較対象を設定しましょう。問いがあいまいだと、調査も分析もぼやけてしまうので、評価基準に届きにくくなります。

データを集めて、分析と考察を行う
問いが決まったら、次はデータ収集と分析です。実際に現地で観測・記録をしたり、公的機関の信頼できるデータを使ったりして、自分の問いに対して答えを出す材料を集めましょう。

そうして出た結果に対して「なぜこうなったのか?」を自分の言葉で説明します。ただのまとめではなく、原因を考えたり、今回の結果の反省や改善案を考察したりできれば、評価を上げられます。

IAはESSの評価の25%を占めるパートです。しっかり準備をして計画的に取り組みましょう!

IB ESSが進路に活用できる理由3つ

ESSは、将来の進学やキャリアにつながる学習内容が多い科目です。ここでは「なぜESSが進路選択や進路先で役立つのか」を説明します。

​​国際関係や環境政策を理解できるから

ESSでは、環境問題に関する「国際的な取り組み」や「政策の違い」について学びます。

  • パリ協定
  • 京都議定書
  • SDGs

これら環境問題への取り組みを深く学べるのが、ESSの特徴です。

これらの知識は、国際関係・政治学・環境政策・地球科学などの学問分野に進むときにとても役立ちます。ESSで身につく「国と国の利害関係を考える力」や「科学と社会のつながりを考える力」は、これらの進学先でも活用できるからですね。

推薦状や出願書類が具体的に書けるから

体験的な学びが多いESSは、出願書類や推薦状に活かしやすいのも強みです。

ESSでディスカッション・調査活動・IAでの体験は「自分はどんなテーマに関心を持ち、どのように探究したか」を具体的に語れます。

・水質調査で地域環境への関心が深まった
・国際会議の事例の意見交換を行い、立場の違いを理解できた

こうした経験は、自分だけのエピソードとして出願書類に書けますよね!

また先生が書いてもらう推薦状にも、IAでの探究心や主体性を書いてもらいやすいです。そのため、他の科目よりも個性を出しやすい特徴があります。

SDGsや国際機関で役立つスキルが身につくから

ESSを学べば、SDGs関連や国際機関で活躍できるスキルが身につきます。


ESSは次のようなことを学ぶので、国際的な知識・分析・協調性をつけることが可能です。

  • 環境・社会・経済が互いに影響しあう仕組みを学ぶ「システム思考」
  • グラフ・データを読み解く「データ活用力」
  • チームで協力して課題を解決する「協調力」

例えば、「水質のデータを分析して環境保護の提案をまとめる」というような経験をESSですれば、報告書作成でも役立ちます。

ESSで手に入る力は、国際的に働くような将来のための武器になります。

IB ESSの学習モチベーションアップ法

ESSは取り組みやすい科目ですが、暗記・論述・IAの準備で負担を感じることも多いです。

ESSの意欲を高めるための、いろんな方法をご紹介します。

先輩に学ぶ勉強ペースとIA対策法

ESSを乗り切った先輩たちは、「定期的な復習」と「IAの早めの準備」を心がけていました。

ESSは覚えることが多く、IAも調べもの・実験・レポート作成に時間がかかるからです。計画なしで進めると、テスト勉強とIAを両立できません。


IBを卒業した、国際バカロレアアカデミーの先生に聞くと、このように話していました。

週に2回、ESSの復習時間を決めてコツコツ勉強していましたね。IAのテーマも、早めに先生と相談して決めたので、あわてずにデータ集めや文章の見直しができました。

ESSで良い結果を出すには、ふだんの勉強のペースを整えることと、IAを早めに準備することがとても大切なんですね。

相談できるリソースと頼れる学習環境

相談できるリソースや環境を準備しておくことも大切です。


ESSに限らず、IBの科目は内容が幅広いので、わからない部分をすぐに質問できる人、まとまった情報を手に入れられる環境を持っておきましょう。

以下はリソースと環境の例です。

■ オンライン教材

  • Revision Village:ESSの問題集や過去問・解説動画がたくさんあります。
  • Kognity for IB DP ESS:カリキュラムに沿った教材で、英語での理解力も伸ばせます。

■ IB専門塾

IB卒業の先生がたくさんいる「国際バカロレアアカデミー」では、個別指導の授業・定期面談・質問ができます。

  • IB卒業生による完全個別指導:IBスコア40点以上のトップ卒業生が指導します。
  • 長期的な学習計画の設計:学習と進路の計画を、週1回以上の面談で作成。毎日のタスク管理・進捗確認を一緒にできます。
  • 24時間体制の質問サポート:チャットでいつでも質問が可能です。
  • 進路相談・大学出願サポートも対応:進路相談・エッセイ(EE)や面接対策など、受験支援もあります。

■ グループ勉強会

クラスメートやIB経験者と、課題やIAテーマの意見交換をしたり、答案をチェックし合ったりすれば、自分だけでは気づけなかったヒントが手に入ります。

IBでESSを選ぶか迷ったら、学び方と将来像から判断しよう

ESSを選択するかどうかの判断基準と、成績アップ・進路活用・学習法を解説しました!

  • ESSが向いているかどうか、関心や将来進路から考える
  • 学習法としてマインドマップを活用しよう
  • Paperごとの対策(ケーススタディ・型通りの記述)も知っておく
  • ESSが大学進学・将来キャリアにどう活きるか把握しよう
  • モチベーション維持には学習環境を作ることが大切

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