・IB入試の倍率や出願条件はどうなってる?
・IBスコアは高くないけど、志望校に合格できるかな?
・EEやCASを入試でどう活かせばいい?
IB入試は制度や情報が複雑なので、自己流だと不安になりますよね。
この記事では、IB入試の特徴・大学の選び方・試験勉強との両立戦略を解説します。また入試の不安に打ち勝つ方法をIB卒業生にインタビューしましたので、安心して出願に臨めるようになりますよ。
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Contents
IB入試の本質3つのポイント
IB入試のしくみや他の入試方式との違いを理解していないと、受験戦略を立てられません。
まずIB入試の制度を知り、併願や免除制度など重要なポイントを整理しましょう。
IB入試の制度的な特徴【倍率の低さ・共通テスト不要】
IB入試は一般入試に比べ、受験者の数が少ない傾向があります。そのため、倍率が低めなのがメリットです。
また大学入学共通テストを受けなくても、国立大学への出願できるケースも多いので、一般受験より負担が少なくなります。
慶應義塾大学法学部での一般入試の倍率は5.6倍でしたが、IB入試では2倍だった事例もありますよ。
倍率が低く、大学入試の負担が軽いのは、IB生にとって志望校に挑戦しやすいポイントです。
帰国生・総合型選抜との違いと併願の可否
IB入試はIB資格を持っている生徒向けの制度です。それに対し帰国生入試や総合型選抜(旧AO入試)は、IB資格がなくても利用できる点で異なります。
IB資格が必要ないため、帰国生や総合型選抜のほうが受験者が多く、倍率も高めです。
また多くの大学で、IB入試・帰国生入試・AO入試の併願ができます。
上智大学では、IB入試と帰国生入試を同日に実施しての併願が可能。立命館大学でもほとんどの方式が併願OKなので、安心して受験計画を組み立てられます。
複数の入試方式を組み合わせれば、受験のチャンスを広げることが可能です。
IBスコアを活かせる入試制度・免除制度
IBスコアを活かした入試制度を持つ大学はいくつもあり、いろんなメリットがあります。
- IB資格そのものを出願資格として使える
- 英語検定試験の提出が免除される
- 医学部など実技試験が免除される
学校ごとに用意されるメリットは様々です。
たとえば岡山大学では、IB資格が大学入学の要件の一つとされており、学科によっては書類審査と面接だけで合否が決まる場合も。
また英語の外部試験(TOEFLやIELTS)の提出が不要だったり、IBでの英語科目の履修が評価されたりする大学もあります。
医学部で見られるのは、一定以上のIBスコアで二次試験が免除になるケースです。順天堂大学では、IBスコア40点以上で二次試験の一部が免除されます。
これらの制度を活用すれば、IBの強みをしっかり活かしつつ、試験の負担を軽減した合格が可能です。
IB入試で失敗しない大学の選び方・スコア別比較ガイド
大学ごとにIB入試の選抜形式や条件が異なるため、ただスコアだけを見て大学を決めるのは得策ではありません。
スコア帯ごとの大学例と選び方を示しながら、条件の違いを整理し、自分に最適な進学先を見つけるための情報をお伝えします。
大学別の選抜形式と出願条件を比較
IB入試では国立大学・私立大学・英語学位プログラムそれぞれで、選抜形式と出願条件が異なります。
ちなみに英語学位プログラムとは、授業や試験をすべて英語で行って学位を取得するコースで、留学生・帰国生・IB生に人気です。
■国立大学
書類審査+面接・小論文が多く、スコアの最低基準(例:38点)を明示している場合があります。
■私立大学
エッセイや自己推薦書を重視し、IBスコアの最低基準は学校によって異なる傾向です。
■英語学位プログラム
海外大学と同様にエッセイ・面接重視で、共通テストの免除・スコア換算制度を採用することも。
実際の大学での入試形式例を見てみましょう。
国立大学:東北大学の医学部IB入試
- IBスコア38点以上かつ理科・数学など指定科目をHLで履修
- さらに筆記試験と面接
私立大学:慶應義塾大学の帰国生入試(経済学部)
- 英語・数学・小論文の筆記試験
- 面接も実施
- 30点台から出願可能
英語学位プログラム:立命館大学
- エッセイと面接中心
- IBの課題や活動歴が直接評価される
大学や学部ごとの選抜形式を把握し、自分の強みを出せる入試方式を選ぶことが大切です。
スコア別で狙える大学例
IBスコアごとの受験先を知っておけば、今の実力と志望校とのギャップをなくして学校選びができます。
以下にスコア帯と、合格者実績のある大学例をまとめました。
スコア帯 | 大学例(合格者のIBスコア) |
---|---|
40点以上 | ・早稲田(平均 40.5) ・慶應(39.5) ・筑波(41) ・岡山大 医学部(41) |
35〜39点 | ・上智(38.3) ・ICU(38.6) ・国際教養系の学部(38.8) |
30〜34点 | ・ICU 志望者に合格実績あり(最低28点) ・上智や慶應でも30点台で合格者あり |
※これらのスコアは過去の合格実績例であり、年度により変動します。最新の詳細は各大学の募集要項をご確認ください。
自分のスコアに合わせて受験先を考えると、合格の可能性が高い大学選びが可能です。
たとえ30点台前半でも、書類や面接で評価される入試方式を狙えば可能性はあります。あきらめず努力しましょう!
IB入試と試験勉強を両立するための3ステップ戦略
EE・CAS・IAといった課題は時間がかかるので、日々の勉強や試験対策への時間が足りなくなりがちです。
忙しいIB生でも入試準備を計画的に進められる戦略を、ステップ式で紹介します。
Step1|出願条件・必要書類・締切を逆算で整理
まず合格へのスタートとして、志望大学ごとの出願条件・必要書類・出願期間をすべてリスト化しましょう。
なぜなら大学や学部によってIB入試の条件・提出書類・出願締め切りが違うので、最初に把握しておかないと間に合わなくなる可能性もあるからです。
例えば筑波大学の場合、IB取得済で医学・教育系学部なら7月募集ですが、IB取得見込みで教育系学部なら10月募集となります。このように希望進路によって出願準備のタイミングが異なるため、注意が必要です。
上智大学だと提出書類も多いうえ、EEの要約・TOKやCASのレポート・成績証明書などにも提出期限があるため、しっかりスケジュールを管理する必要があります。
出願に必要な条件・書類・締切をしっかり調べ、そこから逆算で計画を立てて受験準備を進めましょう。
Step2|EE・CAS・IAを実績に変換する
EE(Extended Essay)・CAS(Creativity・Activity・Service)・IA(Internal Assessment)の成果は、受験時のアピール材料になります。これらを提出資料や志望理由書に反映しましょう。
EE:4,000字の自主研究
IA:各教科の実験や分析を記述する評価活動
CAS:創造・行動・奉仕活動の記録
たとえばEEで「栄養不足と回復状態の研究」というテーマを研究すれば、その過程で頑張ったことや手に入れたスキル(例:根気強さや分析力)を志望理由書に記載できます。
IAの実験データも、入試のエッセイで「探究力の証」として書くことが可能です。
CASで地域支援のボランティア活動をすれば、面接で「コミュニケーション力やリーダーシップの実例」として語れます。
EE・CAS・IAはただの課題で終わらせず、実績として転換して入試に活かしましょう。
EE・CASについて詳しく知りたい方は、こちらの記事を参考にしてください。
Step3|小論文・面接対策をIBの学習に組み込む
IBの学習活動の中に、小論文や面接の練習を組み込めば、準備を効率的に進められます。
というのもTOK・EE・CASなどは、英語での表現力・論理的思考・プレゼン能力を身につける課題ですので、このスキルが小論文や面接に直結するからです。
日々の学びで身についたスキルを、そのまま小論文や面接などの入試準備に活用すれば、別で設ける時間が減りますよね。
TOKでの発表を面接形式で練習したり、EEのポイントを500字程度の小論文として書く練習すれば、要約力や論理構成力を鍛えられます。
CAS報告書を使って、面接での自己アピール用エピソードとして準備するのも効果的です。
IBの学習課題をそのまま小論文・面接対策として活用し、試験準備の負担を減らしていきましょう。
IB入試の募集時期・出願スケジュール早見ガイド
IB入試は一般入試よりも出願時期が早く、学校の学習スケジュールと重なることが多いため、早めの確認が大切です。
主要10大学の代表的な出願タイミング(2024年度)をまとめました。
学部によっても時期が前後します。具体的な実施日程などは、公式ホームページで確認しましょう。
IB入試は夏休み明け〜秋にかけて出願が集中します。準備に時間がかかることが多いため、志望大学のスケジュールを表を使って管理することが重要です。
IB入試を乗り越えた先輩の体験談
実際にIB入試で合格した先輩やその保護者にインタビューしました!
先輩たちの体験談から、これからの挑戦に役立つヒントを見つけてください。
スコアに不安があっても大丈夫だった理由(先生と先輩の会話形式)
IBスコアに自信がなかった中で合格できた理由を教えてくれますか?
はい。私はスコアが28点でとても低く、自信を失いかけていました。でも、ある大学ではスコアが低くても「学びの姿勢」や「探究力」を見てくれるのを知り、少し安心したんです。
例えば一橋大学での外国学校の出身者選抜では、英語スコア提出も任意で、書類選考も柔軟だと知りました。そのため、IBスコアよりも自分の経験を中心に面接準備に力を入れるようにしたんです。
それはスコアに自信がなくても安心できますね。他にどんな大学のケースがありましたか?
筑波大学のIB入試にはスコア最低条件がありませんが、合格した先輩の多くは35点前後。そしてその点数に届いていなくても、実技や応募資料で評価された方もいるようです。
なるほど。スコアが全てではないんですね。
はい。スコアにとらわれず、IBでの探究経験やプロジェクトの成果をきちんと伝えられれば、大学側にも評価されるのでしっかり取り組みました。
「IB向いてないかも」と悩んだ私が変われたきっかけ
IBに向いてないんじゃないか」と悩んでいたと聞きましたが、どうしてそう思っていたんですか?
IBの科目が難しいうえ、毎週の課題に必死で時間に追われて…。「IBは私に向いていないのかな?」と感じていました。
「IBはやることや時間の管理が大切」とよく言われますからね。でもその後、どう変わっていったんですか?」
あるときサイトで、先輩IB生の体験談を読んだんです。そこには「IBディプロマプログラムのときは無我夢中で課題に取り組んでいたので『こんなについていけてなくて大丈夫かな?』と感じていたが、大学受験で論文を書くとき、IBで身につけた文章力が本当に役立った」と書かれていました。
なるほど、それまで見えていなかったIBの価値に出会えたんですね。
はい。そのときに「IBで学ぶこと自体の強み」を認識できました。それからは、EEやIAも自分の強みを育てる課題と考え直せて、やる気を取り戻せたんです。
親が語る「情報が少ないIB入試」をどう支えたか
IB入試では情報が少なくて不安だったと伺いました。ご自身はどのように支えられたのですか?
そうですね。情報が断片的で、何を信じて準備すればいいか迷ってしまって…。なので私はまず「制度の全体像」を理解することから始めました。
具体的にどんな行動をされたのですか?
公式サイトや学校の説明会など、信頼できる情報源から資料を集めましたね。そして、出願条件・提出書類・スケジュールを一覧にしてまとめたんです。
大学ごとに情報を整理して、「どの出願方式が可能か」「いつ準備すべきか」を見える化することで、子どもも私も安心できました。
情報を整理するだけでも、ずいぶん気持ちが違いますよね?
その通りです。「家庭内で情報を共有する大切さ」も強く感じました。子どもが感じている不安や疑問を私に何でも話せる環境は、精神的な支えになったと思います。
IBの入試の本質を知って計画的に備えよう
「IB入試の特徴から大学選び・両立戦略・先輩の体験談」を解説しました!
- IB入試は倍率が低く、共通テスト不要でチャンスが広がる制度
- スコア帯や入試形式を把握し、自分に合う大学を選ぼう
- EE・CAS・IAを実績にし、小論文・面接対策を早く組み込むことが大切
- 情報不足や不安も、工夫次第で克服できる
・志望校の条件は調べたけれど、このスコアで本当に届く?
・EEやIAをどう活かせばいいかわからない…
・面接準備をいつ始めればいいのか不安…
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