・IBのMYPって何? 普通の中学校とどう違うの?
・英語が苦手でもついていけるのかな…
・どんな力が身につくのか知りたい!
IBやMYPの制度・授業内容には分からないことも多く、不安になりますよね。
この記事では、IB MYPの基本・学びの特徴・向いている子のタイプ・進路を、初心者でもわかるように解説します。
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Contents
5分で理解できるIB MYPの基本
まずは「MYPとは何か?」を理解できるように、わかりやすく解説します。
MYPは「IB(国際バカロレア)の中等教育プログラム」
MYP(Middle Years Programme)は、IB(国際バカロレア)の「中等教育プログラム」で、中学〜高校初期に当たる教育です。
いろんな教科を横断しながら、探究力を育てられるよう設計されています。
数学・科学・社会・芸術など複数の科目を学び、「ふだんの生活でこれらの知識がどのように大事なのか」を、日常や世界と結びつけて考える設計です。
この構造のおかげで、ただ知識を覚えるだけでなく、考え方も鍛えながら成長できます。
対象年齢と期間は11〜16歳の5年間
MYPは11歳から16歳の5年間が対象の学習プログラムです。
この時期は、子どもが思考力・自立性を伸ばしやすい成長期にあたります。
11~12歳 → 基礎的な探究や問いかけに慣れる期間
14~16歳 → 自分で問題を見つけて調べる力が育ちやすい期間
こういった位置づけで設計されているため、5年で段階的に力をつけられるシステムが整っているのです。
MYPで学ぶ内容の特徴
MYPで学ぶ内容の特徴は、教科の学びをつなげて考える点にあります。
ただ知識を覚えるだけでなく、「知識をどう使えるか」を考えて実践する授業設計です。
理科を例にしてみましょう。
①学校近くの川・池・森林を調査して、どれだけ多くの種類の動物がいるかを記録する
②その生態系に、人間の活動(農業・工場・都市開発など)がどう影響しているかを分析する
③改善案(川のまわりに木を植えて土が流れないようにする、汚れた水をきれいにしてから流すしくみを見直すなど)を立て、学級・地域で発表・実行計画を立てる
MYPの授業を通じ、知識を使いこなす力を身につけられるようになります。
IB MYPで身につく考え方とスキル
MYPでは教科の枠を超えて学びをつなげ、自分の考えを整理したり表現したりする力を伸ばします。
ここではMYPを通じて身につく考え方やスキルを、実際の授業例を交えて紹介しましょう。
学びの中心は「概念の理解」と「実社会とのつながり」
MYPではものごとの概念を学び、実社会で起きていることがらと結びつけて理解します。
概念を社会のできごとと結びつけることで、学校で学んだことを実際にどう活かせるのかを考えられるようになるしくみです。
たとえば理科の授業で、「変化(ものごとは同じ状態でとどまらず、絶えず変わっていく )」という概念を学び、次のような社会現象と結びつけます。
- 生態系の変化
- 気候変動
- 環境汚染
そしてその社会現象に関するデータを集めて原因と結果を考え、自分なりの意見をまとめて発表するのです。
こうしてMYPでは、「知識は実生活で使えるもの」として捉えていきます。
教科を超えて身につく「思考力」と「創造力」
MYPでは、理科・数学・社会など別々の教科の内容をつなげて考える「思考力」と、新しい視点や解決策を生み出す「創造力」が育ちます。
たとえば「都市の交通渋滞を減らすためにはどうすればよいか?」というテーマで授業をするとしましょう。
生徒は次のような作業をします。
- 数学:各地区の通勤者数・車両台数などのデータを集め、割合や平均を求めてグラフ化
- 社会科:交通政策・都市設計・公共交通のしくみを調べ、その地域で渋滞が起きやすい原因を分析
- 理科:排気ガスや大気汚染との関係を調べ、渋滞が環境に与える影響を予測
この教科を超えた学びにより、「データを見て仮説を立て、それを社会のしくみや環境と結びつけて考える力」が育つ設計です。
また「どうすればより良くなるか」という、自分なりの改善案を考える創造力も育ちます。
「自分で考える力」を育てるカリキュラム
MYPでは、自分で課題を設定したり計画したりできる力が大切になります。
他人に指示されるだけでなく、「自分で学び方を決める力」を身につけるためです。
たとえば「PP(パーソナルプロジェクト)」という長期課題は、次のように進めていきます。
①生徒自身が調べるテーマを選ぶ
②テーマについて調べたり、作品を作ったりする
③振り返りをして次に活かす
このように「調べ方」「時間配分」「試行錯誤」を自分で管理する取り組みが多いのが、MYPの特徴です。
IB MYPに向いている子・苦労する子の特徴
IB MYPはどんなお子様にも合うわけではなく、向き・不向きがあります。
ここではMYPに向いている子・苦戦しやすい子のタイプ、その対策について紹介しましょう。
MYPに向いている子の3つのタイプ【探究心・英語力・主体性】
まずMYPに向いているタイプを紹介します。
具体的には「探究心」「英語力」「主体性」のいずれかが備わっているか、という点です。
■探究心が強い子
例えば「なぜこの現象が起きるんだろう?」という疑問を持ち、それを解決する方法を複数の教科から探していく姿勢があると、MYPで成長しやすくなります。
■英語に抵抗が少ない、または挑戦できる子
IBでは資料読解・発表・コミュニケーションを英語で行うことが多いです。
英語資料を読み解く力があったり、英語を身につけようとする姿勢があれば、知識や経験を広げやすくなります。
■主体性がある子
与えられた課題をこなすだけでなく、自分で計画し、方向を修正しながら進められるタイプです。
上でも説明した「パーソナルプロジェクト」でも、テーマ設定・計画・作品制作・振り返りなどで、主体性・計画力が問われます。
こういった力を持っていたり、これから鍛えていきたいというお子様に、IBのMYPはうってつけです。
苦戦しやすいケースとその理由【受け身型・反復学習型】
学びに対して受け身だったり、反復中心の学習スタイルで勉強をしていたりすると、MYPで苦戦しやすくなります。
■学びに対して受け身の子
受け身で勉強している場合、授業で先生の板書をノートに写すだけだったりします。
自分で質問を考えたり、発展課題に取り組んだりする姿勢がないと、MYPの探究型課題で苦戦する可能性が高いです。
■反復学習型の子
過去の問題を繰り返すことで安心してしまうことが多いため、新しい課題や未経験の内容に挑むことに不安を感じてしまいます。
MYPでは「自分で考え、未知の課題に取り組む意識」が成功のカギになると覚えておきましょう。
家庭でできるサポート【読解力・英語学習・探究姿勢】
MYPで力を発揮するためには、学校だけでなくご家庭でのサポートも大きな助けになります。
次のような工夫に取り組んでください。
■読解力を支えるサポート
新聞記事や科学雑誌の短い記事を一緒に読み、「この文章は何を伝えているのかな?」などと問いかけるといいでしょう。
読んだ内容を親子で要約しあうと、速く・正確に理解する力がアップします。
■英語学習の習慣づくり
家庭で英語に触れる時間を作ることも大切です。
たとえば英語のニュースや動画を一緒に見て、内容を日本語で説明しあうと、単語力と理解力がアップします。
■探究姿勢を促す関わり方
MYPは探求する学習がメインのため、「どうしてそう思ったの?」と聞く会話を普段から行うといいでしょう。
またお子様が興味のあるテーマ(環境・選挙・社会問題など)について一緒に調べる「親子探究タイム」を設ける方法も有効です。
こうしたサポートと習慣が「自分で学ぶ力」を育ててくれるので、取り組んでいきましょう。
IB MYP卒業後の進路
MYPを修了したあとは、そのままIBの上位課程に進むことが多いです。
ここではMYP後の代表的な進路と、どんな学びが続いていくのかを紹介します。
MYPの次はDP(ディプロマ・プログラム)
MYPの次のステップとして、DP(ディプロマ・プログラム) というIBの高等教育課程に進む生徒が多いです。
MYPはDPを視野に入れた設計なので、大学進学に必要な学力・姿勢をさらに身につけられるからです。
実際にMYP最終年には、DPの科目選択や進路を相談する時間が設けられています。
MYPからDPへ進むことで、自ら選んだ専門分野を深めながら、進路の可能性をさらに広げられるのです。
DPについて詳しく知りたい方は、こちらの記事を読んでください。
海外大学・国内入試での可能性
国内外の大学入試において、IBDP資格取得者のためだけの受け入れ枠が設けられている場合があります。
- 共通テストや一般入試の一部科目免除
- 出願書類中心の選抜
- 小論文・面接・課外活動の評価を重視
IBDP生だけに、このようなメリットがある大学も多く存在します。
■日本国内の大学
「IB入試」と呼ばれる入試制度が存在し、IBDP取得者だけを受け入れるものです。
70校近くの大学で、IBDP取得者がAO入試・帰国生枠で出願できるようになっています。
■海外大学
140か国以上の大学で、IBDPは有利になる資格です。
IBスコアに応じて受験科目の免除を行う大学も多くあります。
IBDP資格は、一般受験とは異なる受験制度の選択肢にもなります。
IBMYPを検討する前にやっておきたい3つのこと
MYPは魅力的な教育ですが、本格的に検討する前にやっておきたい準備があります。
家庭でやっておくべき3つの準備を紹介しましょう。
まず「IBとはどんな教育か」を家族で話す
まずはご家族で、IBについて調べて話し合ってみましょう。
IBがどんな教育かを知った上で、お子様に合うのかを家族で考えるのです。
■IBの基本を共有する
「IBはただ覚えるだけじゃなく、自分で考える力を強める勉強だよ」
「どの国に行っても通用する教育を目指していて、大学入学の選択肢も広がるみたい」
など、IBの理念をざっと調べて共有しましょう。
■従来の学校との違いを比較してみる
従来の学校は一方的に授業を聞くだけだったり、テストでも答案を書くだけだったりします。
ですがIBでは生徒が自分で課題設定をしたり、知識を応用して自分だけの答えを書いたりするのが特徴です。
こういった学びがお子様に向いていそうかを話し合いましょう。
■子どもの興味や将来と結びつける
IBでは各教科を、知識レベルでなく深掘りして学んでいきます。
お子様の興味や、将来の目標に合っていそうかも調べて話し合うことも大切です。
こうした家庭内での話し合いで、IBへの「なんとなく良さそう」という考えを、具体的なイメージに変えていきましょう。
学校見学や説明会に参加
IB導入校の説明会に参加することも大きな意味があります。
パンフレットやネットでは伝わらない情報や空気感を、肌で感じられるからです。
説明会では次のポイントを確認しましょう。
- 授業スタイル(座学中心か対話型か)
- 生徒・先生の数やクラス規模
- 英語習得への支援
- 課外活動・探究プログラムの実践例
こうした直接体験と質疑応答で、MYPが自分のお子様に合っているかを判断しましょう。
不安があれば専門塾に相談
いくら学校や制度を調べても、
・本当に子どもに合うかな?
・入学してもうまく進められるか不安…
という不安が残るものです。
そんなときは、専門塾に相談してみましょう。
- 制度に関する知識
- 学習計画の立て方
- 科目選びの支援
こうしたノウハウを専門塾は持っており、初めてのIBでも安心して進められる道を示してくれます。
IB専門塾国際バカロレアアカデミーでは無料相談を受け付けており、IB・MYP・DPに関する疑問・不安を無料で相談可能です。
お子様の学力状況や希望をヒアリングしながら、どの教科をどう進めたらいいか、どのようなサポート体制が必要かなどを一緒に考えてくれます。
IB MYPは「考える力」を育てる新しい学び
IB MYPの基本・身につく力・向いているタイプ・進路や準備をわかりやすく解説しました。
- MYPは子どもの探究心・英語力・主体性を育てる教育
- 暗記中心ではなく、「考えて学ぶ姿勢」を親もサポートする
- 卒業後はIBDPに進む生徒がほとんど
- 学校見学や説明会で実際の雰囲気を確かめる
- 不安を感じたら、IB経験者や専門塾で早めに情報を整理する
・うちの子、MYPでやっていけるかな…
・家庭ではどうサポートしたらいいんだろう?
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