IB数学の成績を伸ばす勉強法&スケジュール術を完全解説

・AAとAIってどっちが自分に合ってるの?
・IAのテーマ、どうやって決めればいいんだろう…
・模試や課題に追われてて、いつ勉強すればいいのか分からない!

IBでの数学の勉強って、本当に大変ですよね。「どこから手をつければいいか分からない」という声もとても多いです。

この記事では、試験・IA・時間管理のコツ、数学でスコア7を目指すための勉強法を解説していきます。

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IB 数学で知っておくべき3つのポイント

IBの数学では、「科目の特徴」と「自分の課題」を把握し、ベストな学習アプローチを取ることが欠かせません。

まずはAAとAI・HLとSLの違いを簡潔に整理しましょう。そして自分の課題がどのタイプに当てはまるかを知り、それに合った勉強法を解説します。

AAとAI・HLとSLの違いを整理しよう(※詳細は別記事にリンク)

IB数学には、理論を学ぶ「AA(Analysis and Approaches)」と、応用中心のAI(Applications and Interpretation)という2科目があります。

そしてそれぞれにHL(ハイヤーレベル)SL(スタンダードレベル)があり、HLは学習範囲が広く、難易度も高いです。

理系志望の多くはAA HLを選びますが、進路や得意分野によって選び方は変わってきますよ。

詳しい比較はこちらの記事をご覧ください!

自分の数学の課題を知ろう

自分の課題がどのタイプかを把握しないと、努力しても空回りしてしまいます。代表的な3タイプは次の通りです。

①理解不足型

微積分・関数などの基本概念の理解が浅いため、問題を読んでも「どう考えればいいか分からない」というタイプ。過去問やテキストで弱点を見つけ、動画教材や先生の解説で理解していきましょう。

②記述弱点型

答えは出せるものの、説明や論理展開が不十分でスコアにつながらないタイプです。Paper 1で「根拠を示すクセ」を身につけられるため、型にはまった回答方法を繰り返せば改善できます。

③スケジュール破綻型

IA・授業・模試・演習などを無計画に進めてしまい、直前に焦ってしまうタイプです。月別・週別スケジュールを設定し、各タスクに期限を設けて見える化することで、大きな混乱を防げます。

思い当たる方もいるのではないでしょうか?次は、これら3タイプごとの学習アプローチを紹介します。

自分の課題に合った学習法を選ぼう

自分の弱点タイプが把握できたら、それを克服する学習スタイルを選びましょう。

理解不足型の場合は、概念の理解と定着から。教科書や解説動画を活用し、まずは理論の再確認に時間を使います。理解ができたと感じた箇所は、問題集で繰り返し問題を解き、定着をさせていきましょう。

記事の後半でオススメの教材やツールを紹介しますね!

記述弱点型の場合は、Paper 1で必須の「論理的説明」を鍛えるため、具体的に解答構成の練習を繰り返していきます。例えば「結論→理由→具体例」の流れで説明を組み立てる練習を普段からすると、記述力が確実にアップします。

問題を解くときはもちろんですが、人に何かを説明するときにも、説明を組み立てる練習をしましょう!

スケジュール破綻型の場合は、Revision Village(RV)などのオンライン演習ツールを利用することが効果的です。RVでは、トピック別問題・模試が順序よくまとまっているので、学習管理と習慣づけに役立ちます。

RVを使う学生は、IBの世界平均より34%高い成績の傾向があるというデータもありますよ。

このように、自分の課題タイプに合わせて教材と学習方法を組み合わせてみましょう。

IB Mathの試験対策|Paper 1〜3別に必要なスキルと攻略法を整理

数学の試験はPaper 1・2・3の3つに分かれており、必要なスキルや対策ポイントが異なります。どのPaperにも対応できる準備を進めていきましょう。

ここでは各Paperに必要なスキルとその伸ばし方を整理していきます。

【Paper 1】「型」と「根拠の提示」を身につける

Paper 1は電卓不可・記述中心の設計で、SLは1時間30分、HLは2時間で実施されます。AA/AIいずれも、しっかり構成された解答と理論の根拠が評価される試験です。

まずは「回答の型」を持つことを大切にしましょう。

結論→理由→計算例→最終回答

この流れを定着させるよう、テキストや過去問を解いてください。

次に「根拠を示すクセ」をつけ、部分点を狙いましょう。計算式だけでなく「〜だから…」と理由を必ず書く習慣をつける練習が大事です。

たとえば微分の理論問題。「微分係数」という用語を正しく使いつつ、「導関数の定義に基づいて、この関数の変化率はd/dxで表される」と根拠を書けば、論理性がアップしますね!

特にHLでは長文型問題でも同じ構成力が必要なので、自然に根拠を書く力を練習することがスコアアップのポイントです。

【Paper 2】「時間配分×過去問分析」がカギ

Paper  2は電卓(GDC)が使用できますが、操作スキルと時間配分が大切になります。

まず電卓の操作ですが、計算ミスやモード誤設定を防ぐため、試験前にはGDCの機能・角度モード・ウィンドウ設定を確認しておきましょう。これでスムーズに解答でき、得点しやすくなります。

次は時間配分について。下記の構成を知っておきましょう。

  • SLでは1時間30分、HLは2時間
  • Section A(短答)→Section B(論述)

Section Aを全体の45分以内に抑えられれば、後半に十分な時間を残せますよ!

また過去問の分析も積極的に進めておきましょう。時間を計りながら過去問を繰り返し解き、パターンを理解すればスピード感をもって解けるようになります。GDC使用の練習にもなりますね。

【Paper 3】「深く考える力」と「応用力」が大切

Paper 3はHL受講者のみが対象で、60分間で2問に取り組む記述形式の試験です。ハイレベルな応用力・論理的思考力が必要で、単純な計算だけでは太刀打ちできません。

複数の単元をまたいだ複雑な問題が出題されるので、幅広い知識を組み合わせて使う力が重要です。特に微分・統計・関数などを組み合わせた出題が多く見られます。

対策としては、過去問演習で問題形式に慣れつつ、「なぜその解法になるのか」を自分の言葉で説明できるようになりましょう。また、苦手分野を放置せず、基本の理解から進めることも大切です。

Paper 3では「深く考える力」がそのままスコアになります。解答の正確さだけでなく、過程の説明の練習も重ねましょう。

IB 数学のIAで高評価を取るコツ

IA(内部評価)は全体スコアに大きく影響する重要課題です。「何をテーマにするか」「どこまで深掘りするか」「いつまでに進めるか」というジャッジが成績を左右します。

IAのテーマ設定と進行管理を成功させるためのステップを紹介しましょう。

テーマ選びのコツは「得意な単元」と「形式」

IAで大切なのは、自分が得意な単元を軸にすることです。自信がある分野であれば、探索のクオリティがグッと高まります。さらに、「スコアが出やすい形式」とは、IAの評価基準(学術的な構成・数学的深度・個人的関与など)に沿ったテーマを選ぶことです。

IAは以下5つの基準で評価されます。

①Presentation → 4点

②数学的コミュニケーション → 4点

③Personal Engagement → 3点

④Reflection → 3点

⑤Use of Mathematics → 6点

(合計20点満点)

このうち、「Personal Engagement」と「Use of Mathematics」をちゃんと書けるテーマが理想です。

Personal Engagement:数学に対する興味・経験・考えをどれだけ書けているか、課題に取り組む姿勢

Use of Mathematics:どれだけ適切に高度な数学を使っているか、計算や理論の正しさ・深さ

たとえば微積分が得意なら「最適化」「モデル化」、統計が得意なら「相関・回帰分析」「確率モデル」といったトピックがいいですね。

このように「得意 × 評価基準」でテーマを選べば、高スコアにつながります。

IAスケジュールの組み方と、学校課題との兼ね合い

IAは数か月かけて進める長期のプロジェクトですので、計画性が大切です。

全体を5段階(①計画②調査③分析④修正⑤提出)に分割し、目安として約18週間で進めましょう!

初期計画:1~2週

調査・分析:3~14週

修正・仕上げ:15~18週

このスケジュール作成では、「週ごとのタスク設定」と「学校の授業・模試とのバランス」をしっかり考えてください。たとえば「他科目の大きな課題提出がある週は、IA作業を軽めに調整しておき、進み具合を先生と相談の週にする」といった感じですね。

モチベーションを維持しながら進めるためにも、計画と振り返りはしっかり行いましょう!

IB 数学の勉強スケジューリング例

IAとPaper対策を同時に進める数学では、「時間の使い方」がカギを握ります。特にDP後半の時期には、他教科とのバランスやイベントなどとの調整が必要です。

数学の勉強をしっかり進めるための月単位・週単位のスケジュール例を紹介します。

DP Year2の月別学習ロードマップ

数学でスコア7を取るには、DP2年目(Year2)の時間配分がとても大切です。特にIAと試験準備の並行管理がうまくできるかどうかで、後半の伸びが大きく変わってきます。

理想のスケジュールとして、8月~11月はIAに集中し、12月以降は過去問演習と弱点克服に移るのがいいでしょう。

IAの進行試験対策の進行
8〜9月テーマ決定
数学的調査
DP Year 1の復習開始
10月分析
考察〜執筆
過去問(Paper 1)開始
11月初稿提出
フィードバック対応
過去問(Paper 2)開始
GDC操作練習スタート
12〜1月修正→提出
完成
Paper別の実践演習
2〜3月IA完了(学校提出)模試受験
弱点克服
4〜5月本試験直前対策

このようにIA・試験のスケジュールを月別で見える化すると、何をするかがわかり、バランスよく進められます。

失敗しない週単位のスケジューリング術

DPの後半では、模試・授業・IA作業などが重なるので、週単位での時間管理がとても大切になります。「何をいつやるか」をあらかじめ決めておくことがポイントです。

まず、月曜など週初めに「その週の優先タスク」を細かに設定します。模試や大きな課題がある週は、数学の演習時間を減らしましょう。代わりに小単元や復習中心の軽めタスクを入れるなどで、バランスを調整します。

「宿題は模試の1週間前に終わらせる」のも大切です。期限よりも早く終わらせる習慣が成功のカギといえますね!

また一つひとつのタスクを集中して実行するためには、ポモドーロ・テクニックもおすすめです。25分のタイマーをセットしてタスクをおこない、5分の休憩をはさむのを繰り返しましょう。

やることが多いIBでは、タスク管理がとても大切です。しっかり計画を立て、定期的に振り返りながら進むようにしましょう!

最低限やるべき“優先順位のつけ方”テンプレ

やることが多すぎて、何から手をつけるべきかわからない!

IBの数学では、このような状況に陥りやすいです。特に模試の直前・IA締切前・試験1ヶ月前などは、課題が山積みになりがち。

そこで役立つのが、「優先順位のテンプレート化」です。判断基準を設けて3つの優先度に分け、タスクを3つのいずれかに割り振っていきましょう。

優先度判断基準具体例
★★★(最優先)提出期限が1週間以内
スコアへの影響が大きい
IAの修正模試のやり直し
過去問演習(Paper 1)
★★(重要)本番と形式が近い
先生から指示があった
時間がかかる
Paper 2形式の練習
GDCの使い方確認
★(後回しできる)教材の読み返しで終わる
補助的な勉強
暗記ノートの整理
録画授業の視聴

このように分類すれば、毎週のタスクが明確になります。

IBでは「手を広げすぎないこと」がスコアにつながるので、やるべきことを選ぶ力こそ最大の時短術といえますね。

また、週ごとのタスクをこのテンプレートで整理すれば、保護者との勉強計画の共有や、先生との面談でも使えます。

IB 数学のおすすめ教材・ツール

数学でスコア7を目指すなら、目的に合った教材を選んで学習しましょう。

主要な教材を「基礎理解」「試験の演習」「補助ツール」の三つの目的に分けて整理しました。

Haese Mathematics(基礎理解・AA HL対応)

AA HL対応の教材です。日本の教科書より細かく各単元を区切っており、「基礎から応用まで広く学べる」と評価されています。

まずはHaeseでわかりにくい概念を確認し、理解不足を解消することから始めましょう。

Revision Village(試験演習)

IB公式の過去問や模試がそろったサイトです。質問バンク・解説ビデオなどがあります 。
Paper 1〜3の形式別対策に向いていて、演習→復習→再演習という学習サイクルを回すのにベストです。

Cambridge Math Guide・外部動画(補助ツール)

Cambridgeの参考書はIB形式の模擬問題がついているので、本番に近い練習用として活用できます。

また、GDCの設定や操作方法をマスターするために、公式ガイドやYouTubeチュートリアル(例えばRevision Villageチャンネル)を視聴しましょう。

また時期に合わせて教材やツールを組み合わせて使えば、さらに学習の効果がアップします!

基礎期(Year1〜Year2前半)

Haeseで理解 → Cambridgeで演習 → GDC操作確認

演習期(Year2後半)

Revision Villageで過去問・模試 → 間違いはHaeseで復習

しっかり目的に合わせて教材を使い分け、スコア7を目指しましょう。

IB 数学の勉強法とスケジューリングを把握して高スコアを目指そう

「IBにおける数学(AA/AI)の試験とIA対策・時間管理」について解説しました。

  • 自分の弱点や学習スタイルを知り、対策をカスタマイズする
  • Paper 1〜3やIAの特徴を理解し、求められる力を正しく把握しよう
  • IAでは、テーマ選びよりも「探究の深さ」と「評価基準と合っているか」がカギ
  • 勉強が続かない原因の多くは時間設計の甘さ。週単位で回せる計画を立てよう
  • 教材やツールは「目的別」に使い分けると、学習効率がアップ!

・IAのテーマが浅いって言われたけど、どうすればいいのか分からない…
・授業や課題に追われて、勉強時間が確保できない!
・自分の解き方が合ってるのか不安

そんな不安を感じている方は、IB専門塾「国際バカロレアアカデミー」がおすすめです。
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