
・IBのPast Paperってどう使えばいいの?
・無料のものもあるけど、使っていいのかな…。
・活用するコツを知りたい!
IB生の保護者様から、Past Paperにかんするこんな声をよく聞きます。
Past Paperの正しい使い方を知らないまま進めると、かえって時間をムダにしてしまうこともあるでしょう。
この記事では、Past Paperの選び方・使い方、科目別のポイント、使う上での注意点などをまとめています。
IB専門塾の国際バカロレアアカデミーでは、Past Paperの配布と演習を行っています。
世界トップレベルのIB卒業生が、一人ひとりに寄り添った演習スケジュールや進捗(しんちょく)管理で徹底サポートしてくれるので安心です。
Contents
IB Past Paperの入手ルート
試験の流れをつかむために欠かせないPast Paperですが、入手方法を間違えると信頼できない資料を使ってしまうこともあります。
ここでは3つの入手経路を紹介し、それぞれの特徴と注意点を整理しましょう。
My IBを通じて入手する公式ルート
IBの本部であるIBO(International Baccalaureate Organisation)のポータルサイト「My IB」では、公式のPast Paperが配布されています。
所属している学校がIB認定校なら、この公式サイトから過去問を閲覧・利用できることが多いため、こちらを利用するのが通常です。

学校の先生に「My IBでどの過去問が使えるか」を問い合わせてみましょう。
古いシラバスの問題や、出典元が不明な非公式資料を選ぶリスクを避けられます。
無料サイトを使うときの注意点
Past Paperを無料でダウンロードできるサイトもありますが、情報の正しさや安全性を確認しないといけません。
公式ではないサイトから入手した問題は、著作権が保護されていなかったり、最新のシラバスに合っていなかったりするからです。
もし無料サイトを使いたい場合、下記をチェックするようにしましょう。
- 「問題の年度・版・印刷元」が明記されているか
- 学校がそのサイトの利用を許可しているか
- ダウンロード中に怪しい広告や不正リンクがないか
これらを確認して問題なければ、安心してPast Paperを活用できます。
塾や教材サービスで入手する方法
学習塾や教材サービスでも、Past Papersを提供していることが多いです。
お子様ひとりで演習するよりも、専門の先生がPast Paperで今の実力を分析し、一緒に進めてくれた方が成績アップにつながります。
「どの科目がどのプログラムで対応しているか」「料金・サポート内容はどうか」「過去問の年次・版が最新版か」を確認してから利用を決めると安心です。
塾を活用してPast Paperに取り組めば、目標に向かった演習ができます。
国際バカロレアアカデミーでも、Past Paperを活用した指導を取り入れています!
気になる方は公式サイトをご覧ください。
IBのPast Paper3つの基本構造
Past Paperは試験準備に活用できる、重要な教材です。
ここではIBのPast Paperがどのようなものなのかを解説していきましょう。
Past Paperは「本番形式で出題傾向を知るツール」
Past Paperを用いた本番想定の演習はとても大切です。
試験ではIBならではの設問パターン・言い回しがあるので、慣れておかないと当日慌ててしまうかもしれません。
たとえば「Explain(説明しなさい)」「Evaluate(評価しなさい)」といった「コマンドターム(指示語)」というものがあります。
コマンドタームの種類によって解答の書き方が変わるため、それぞれに慣れる練習をPast Paperで行うことが可能です。

また本番と同じ制限時間でPast Paperを解くことも、大きな練習になります。
Past Paperを使い、実際の試験と同じ環境で練習することが大切だと覚えておきましょう。
Paper1・2・3の違いがわかると学習方針が立てやすい
IBの試験はPaper 1・2・3に分かれます。
それぞれの特徴や違いを把握した上で、Past Paperで練習することが対策になるでしょう。
■ Paper 1
内容:
基本的な知識が身についているかが問われます。
選択式・短い記述・資料を読んで問いに答えるなど、形式はさまざまです。
Past Paperの使い方:
「このくらいの時間で解く」「この形式の問題が出る」という感覚をつかむことが大切です。
時間を測ってPast paperを解き、どこでつまずくか(選択肢の読み間違い・用語がわからない など)を確認しましょう。
■ Paper 2
内容:
資料(グラフ・表・記事など)が与えられ、それを読み取って回答する力が求められます。
「この資料から何が言えるか」「何を説明できるか」を問われることが多いです。
Past Paperの使い方:
まずグラフなど資料を読んで「この問いは何を聞いているか」を確認し、自分の言葉で説明する練習をしましょう。
回答後には採点基準(マーキングスキーム)を見て、どう回答すればよいのか・どの部分で減点されるのかも確認してください。
■ Paper 3
内容:
「応用・発展問題・選択問題」が中心です。
HL(Higher Level = 高レベル)でその教科を履修する生徒に出題されます。
Past Paperの使い方:
まず「出題の型」をつかむことが重要です。
Past Paperを解いた後、解答を見て「なぜこの選択肢が正しいか」「なぜこの記述では点が落ちるか」を確認しましょう。
さらに自分が強めるべき力(理科なら実験データの分析力、人文なら多角的な考え方 など)を確認し、普段から強化していきます。
どのPaperにどの力が必要かを理解すれば、学習スケジュールが組みやすくなるでしょう。
IBが重視する「思考力評価」を知っておく
IBの試験では、「なぜそう考えたのか」を説明できる力が求められます。
IBが大切にしている「思考力(Thinking skills)」には、分析・評価・自分の考えを論理的に説明する力が含まれており、これらを授業や試験で育てるしくみです。
ネット社会の現代では、この思考力は大いに役立ちます。
- 情報を正しく読み取り、フェイクニュースに惑わされず判断できる
- 仕事や日常生活で相手を納得させる説明ができる
- トラブル時に原因を分析してベストな解決策を出せる
試験全体でこの思考力が評価されるので、そのための授業を受けていることを知っておきましょう。
IB Past Paperの使い方3ステップ
Past Paperはやみくもに解くのではなく、正しい順番で進めることが大切です。
初めてPast Paperに取り組む人でも迷わないように、学習の流れを3つのステップに分けて紹介します。
出題形式に慣れる【コマンドタームとパターンを確認】
まずは設問に使われる「コマンドターム(指示語)」に慣れましょう。
「Explain(説明しなさい)」や 「Evaluate(評価しなさい)」といった言葉のことで、各コマンドタームに合った答え方や内容が求められます。
Past Paperを使う際は、まずどのコマンドタームが使われているかチェックする習慣をつけましょう。

・この質問は定義が聞かれてるんだな!
・この質問は比較して評価をしないといけないな。
練習を重ねればこのような判断がすぐできるようになり、見当違いな回答を防げます。

また設問のパターン(選択式/短答/論述など)を把握しておけば、優先順位や時間配分も柔軟に変えられます。
「まず設問全体に目を通し、コマンドタームを色付け」「自分が過去に間違えたパターンをリスト化」などの工夫を加え、Past Paper演習に取り組みましょう。
コマンドタームの攻略法について知りたい方は、こちらの記事を読んでください。
採点基準(マーキングスキーム)を理解
IBでは「何をどれだけ評価するか」の採点基準(マーキングスキーム)が決まっています。
同じ試験でも採点者によって点がばらつかないように、決まった採点基準で公平に評価するためのものです。
Past Paperを解いた後は、解答例や採点基準を自分の答えと照らし合わせましょう。

Past Paperに採点基準が載っていない場合は、学校や塾の先生に確認できるか聞いてみてください。
採点基準を活用できると、「この設問では何が評価されているか」を意識して答えられるようになります。
「時間を測って解く→自己採点→改善」のサイクル
正しい環境や手順でPast Paperを解くことは、とても大切です。
試験本番では時間制限があるので、「本番の環境で」「どれだけ早く」「どれだけ正確に」答えられるかが、評価に関わります。
以下の手順でPast Paperに取り組み、本番の形式に慣れていきましょう。
① 実際の試験と同じ条件(時間・静かな環境)で過去問を解く
② 採点基準と照らし合わせ、どこで点を落としているか分析
③ 改善すべき部分(計算ミス・考え方の違い・設問読み違い など)を把握して、次の演習に取り組む
このサイクルを継続すれば、解き方も速さも自信を持てる状態を作れます。
IB Past Paperで気をつけたいリスク
Past Paperは便利な学習素材ですが、注意しないと誤った情報・古い内容を使ってしまうおそれがあります。
過去問を使う際、特に注意すべきポイントを整理しましょう。
旧シラバスの混在
IBのシラバス(科目内容や評価ルールなど)は数年ごとに改訂されています。
ですのでPast Paperを使う際には、「最新のシラバスで作られた問題を使っているか」を確認することが重要です。

学習内容・出題形式・配点ルールが変わると、古いPast Paperでは今の試験に必要な力を正しく鍛えられません。
最近や今後でも、多くのシラバス改訂が行われています。
2023年:主に理科(生物・化学・物理)で改訂。
2024年:「Environmental Systems and Societies(ESS)」、言語A(Language A: Literature/Language A: Language and Literature)で改訂。
2026年(予定):多くの科目で改訂予定。
「何年度のシラバスのPast Paperか」「そのシラバスが現在の試験に対応しているか」を必ず確認しながら活用しましょう。
過去問にはない初見の問題への工夫
実際の試験では、Past Paperに無かった初見の問題にも対応しなくてはいけません。
ですのでPast paperを解いたあと、「もしこの設問が別の資料だったらどう変わるか?」「出題されるポイントが変わったらどうなるか?」といった想像をする練習をしましょう。
例えば「次のグラフを読み取り、傾向を説明せよ。」というような問題が出たとします。
それに対し、次のように想像しましょう。

・もしグラフじゃなくて表データで出たら、どこを読み取ればいいんだろう?
・このコマンドタームが「理由を述べよ」に変わったら、どうやって説明を書けばいいかな?
このような練習を続ければ、初めて解くパターンの問題への対応力もアップしていきます。
Past Paperの科目別での活用ポイント
科目ごとに必要な力が違うので、Past Paperの解き方も科目によって異なってきます。
ここでは数学・理科・社会の3つに分けて、過去問をどのように使うと理解が深まるのかを整理しましょう。
数学AA/AI【「なぜそうなるか」を説明できるようになる】
IBの数学には、AA(Analysis & Approaches)とAI(Applications & Interpretation)があり、問題形式や深さに違いがあります。
AA:純粋な数式計算や証明が多い
AI:データの分析や応用を重視
それぞれに合ったPast Paperの活用方法を知っておくことが大切です。
■AA
- 途中式や理由づけを必ず書く練習をする
- 「どの公式を使うか」「なぜその方法で解く必要があるのか」を理解し、説明できるようにする
■AI
- グラフ・統計データの読み取りに慣れる
- 問題文の条件を式に落とし込み、現実のデータをどう利用するかを意識して解く
「なぜこの解き方をするべきなのか?」「なぜこのグラフを使うのか?」という根本を理解しながら、Past Paperで演習をしましょう。
理科科目【グラフや実験結果をもとに考えをまとめる練習】
理科科目は問題を解くだけで終わらず、「このグラフが何を示しているか」「もし温度や濃度を変えたらどうなるか?」と考える習慣をつけましょう。
この習慣をつけることで、理科の内容に対する理解が深まり、対応力がアップします。
たとえばある実験のグラフで「時間がたつにつれて反応速度が下がる」とわかったら、次のように考えるのです。

・速度が下がるのは反応物の量が減ったからかな?
・もし温度を高くしたら反応が速まって、グラフの傾きが急になるだろうな。
この「もし〜ならどうなる?」を普段から考える練習により、初見のグラフや条件が少し変わった問題に対応できる力が身につきます。
社会・人文科目【いろんな立場や考え方を比べる】
社会・人文科目(歴史、経済、ビジネスマネジメントなど)では、ものごとについて「いろいろな立場から考えられるか」が問われることが多いです。
これらの科目では、資料やデータをもとに「この立場の人はどんな影響を受けるのか」「なぜそう考えるのか」といった考察力が評価されるからです。
あるPast Paperでは、次のような出題がありました。
A国政府の政策は、企業の活動にどのような影響を与えたか?
異なる利害関係者(市民・企業・政府)それぞれの視点から論じなさい。
ですので設問を解いた後に、「政府の立場」「企業の立場」「市民の立場」などの異なる視点を自分で書き出し、比べることが必要です。

・政府にはこんなメリットがあるけど、企業はこんな影響を受けるだろうな。
・企業の商品を買う市民はどう感じるかな?
どの立場の問いでも「なぜその立場だとそう主張するか」「その主張にどう反論できるか」を答える練習をして、本番の設問に強くなりましょう。
IB Past Paperのよくある質問
Past Paperには、利用者で共通する疑問・つまずきがよく出てきます。
保護者から特によく寄せられる質問を取り上げ、学習の判断に迷わないためのヒントを紹介しましょう。
日本語のPast Paperはある?
完全に日本語訳されたPast Paperは、非常に限られています。
IBの公式資料は英語・フランス語・スペイン語 の3言語のものがほとんどです。

言語A(文学)科目で「Japanese A」の試験見本が日本語版で出ていたりはしますが、他の科目で日本語の資料は確認できません。
日本語で利用できるPast Paperは少ないこと、英語で演習する必要があることを覚えておきましょう。
模擬試験との使い分けは?
模擬試験は実際の試験と同じ構成・時間配分・問題難度で、学校が実施する試験です。
この模擬試験とPast Paperを区別し、うまく組み合わせて活用しましょう。
■ 模擬試験
実際の試験の雰囲気を体験でき、弱点を見つけやすいです。
模擬試験で「どこで時間が足りなかったか」「どの問題形式が苦手か」を分析しましょう。
そこから演習を重ね、次回の模擬試験で克服できているかを試すのです。
■ Past Paper
出題パターンや解き方を身につけるための練習と考えましょう。
模擬試験での分析を振り返り、Past Paperで同じ形式の問題を時間を計って解き、振り返りを活かせたかを確認します。
Past Paperは繰り返しの演習、模擬試験は力を試すものと認識しましょう。
IB Past Paper学習はいつから始めるのがベスト?
Past Paperは最終試験の約4〜6か月前から本格スタートするのが理想です。
IBの試験では、全範囲の理解と演習を両立しながら対策しなければいけません。
ですので十分な時間をかけて演習→振り返り→再演習を行い、得点力アップさせないといけないからです。

IBの学習ガイドである「RevisionDojo」には、具体的なスケジュール例も載っているので確認しておきましょう。
十分な演習期間を取っておき、演習と振り返りを繰り返すことが大切です。
IB Past Paperを活用してスコアを伸ばそう
IBのPast Paperを安全かつ効果的に使うためのポイントを整理しました。
- Past PaperはIBの出題形式に慣れるための教材で、本番と同じ形式・時間で解く練習が重要
- IB試験はPaper1・2・3それぞれで問われる力が異なるため、Paper別の対策が必要
- 入手は「My IB」が最も安全で確実。 無料サイトは年度・出典・シラバス更新の有無を必ず確認
- Past Paper学習は「形式に慣れる→採点基準を理解→分析・改善サイクル」の3ステップで行う
- Past Paperだけでは対応できない初見問題もあるため、資料や問いの変化を想定する

・答えがどこで減点されているのか見抜けない…
・どのPaperから対策を始めればいいの?
・弱点に合わせた学習計画を作ってほしい!
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