IBを活用したオランダ大学進学|専門塾が教える合格ガイド

・IBの資格でオランダの大学進学が有利になるって本当?
・アメリカやイギリスと比べて、学費や授業のレベルは?
・出願が複雑そうで、何から準備するべきか分からない…
日本の受験とはルールが大きく異なるオランダ進学の準備を進めるのは、とても不安なことだと思います。
この記事では、オランダの大学がなぜIB生を高く評価するのか・アメリカやイギリスの大学との違い・失敗しないための出願ステップを分かりやすく解説します。
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目次
オランダの大学進学でIBが高く評価される理由
オランダには、IB生だけの特別な待遇や、IBの学びがそのまま活きる環境が整っています。
なぜオランダの大学がIB生を歓迎しているのか、背景とメリットについて解説します。
オランダ最難関高校卒業資格と同じ学力があるとみなされるから
オランダの大学がIB生を歓迎する大きな理由は、「IBの卒業資格=VWO(オランダ国内で最も難しい高校の卒業資格)と同じレベルの学力」であると、国が認めているからです。
オランダの教育システムは日本と大きく異なり、子供のころから進路がしっかり分かれています。
その中で、研究型大学(WO)と呼ばれるトップレベルの大学に進学できるのは、「VWO」というエリートコースを卒業した学生だけに限られています。

IB DP(ディプロマ = 高校卒業資格)は、このVWOと対等に扱われる資格なのです。
この理由から、オランダの大学ではIB資格を重要視しています。
大学ですぐ必要なリサーチ力・論文執筆力が身についているから
もう一つの理由は、大学入学直後から求められる「自分で学びを進める力」をIB生はすでに持っているからです。
オランダの研究型大学では、自分でたくさんの専門書を読み込み、クラスメイトと議論し、自分の意見をレポートにまとめることが中心になります。
その形式に対して、IBでは「EE(課題論文)」という長文の論文執筆や、「TOK(知の理論)」という正解のない問いを考える授業があります。

これらで身につけた「自分で疑問点を探し、論理的に証明する力」は、オランダの大学の授業スタイルそのものです。
大学側からすれば、IB生は入学後の指導に手がかからず、すぐ授業についていける優秀な学生といえます。
オランダの大学進学のメリットと注意点
オランダへの大学進学には、メリット・日本とは異なる注意点の両方が存在します。
オランダ進学の魅力的な側面と、押さえておくべき注意点を解説しましょう。
英語のみで授業を受けて卒業できる環境
オランダの大学では、英語だけで授業を受けて大学卒業資格を取得することが可能です。
英語を母国語としない国の中で、オランダは英語で学べる授業の数が世界トップクラスに多い国です。
ビジネス・国際関係学・心理学・メディア学・工学など、幅広い分野が英語で開講されています。
入学すぐから英語を使って、自分の学びたい専門分野に没頭できる環境が整っているのです。
学生ビザ取得の手続きがスムーズ・治安の良さ
保護者様の最大の心配事でもある「ビザの手続き」と「現地の治安」について、オランダは安心できる国といえます。
なぜならオランダが国を挙げて留学生を歓迎しており、ビザ申請の手続きを大学側が代行してくれるからです。
アメリカ留学などでは大使館での厳しい面接があり、許可が下りないリスクもあります。
しかしオランダの場合、書類提出して学費を支払えば、ほぼ確実にビザの発行が可能です。

またヨーロッパの中でもオランダの治安はトップクラスに良く、日本と同じような注意をしていれば、犯罪に巻き込まれることも少なくなっています。
初めての海外生活であっても、複雑な手続きや危険に悩まされることなく、安心して送り出せる環境が整っているのです。
オランダの大学独自の厳しい進級ルール
オランダの大学進学での注意点ですが、「BSA(Binding Study Advice)」というオランダ独自の厳しい進級ルールがあります。
これは1年目の成績が条件に満たない学生に対し、大学側が強制的に退学を勧告できる制度です。
たとえば「1年間で45単位以上取らなければ退学」といった合格ラインが大学にあり、これを下回ると退学、さらに同じ学部には数年間再入学できなくなることもあります。
入学後の1年目こそが、進級をかけたポイントになることを覚えておきましょう。
得意分野に合わせた大学タイプ2種の選び方
オランダの大学のタイプを大きく分けると、「研究型(WO)」と「応用科学型(HBO)」の二つです。
お子様の得意なことや将来の希望に合わせて、ベストな大学タイプを選ぶためのポイントを紹介します。
エッセイ執筆や論理的思考が得意:WO研究型大学
お子様がIBのプログラムの中で「EE(課題論文)」の執筆や「TOK(知の理論)」など深く考えることが得意なら、WO(研究型大学)が最適な進学先といえます。
WOは「なぜそうなるんだろう?」という理論や研究を深く掘り下げ、徹底的にリサーチすることを目的とした場所です。
たとえばアムステルダム大学・ライデン大学では、膨大な文献を読み解き、自分の考えを論理的な文章にまとめる力が求められます。
これはまさに、IB生がEE(課題論文)で4,000語の論文を書き上げたプロセスそのものです。
論理的に考えることや文章を書くことが得意なお子様であれば、WOで才能を発揮できるでしょう。
実践活動やグループ学習が得意:HBO応用科学大学
IBの活動カリキュラムである「CAS(創造性・活動・奉仕)」やグループワークが好きなお子様には、HBO(応用科学大学)がぴったりでしょう。
WOと違い、HBOは理論よりも「学んだ知識を社会でどう活かすか?」という実務・実践を重視している大学です。
実際の大学でいうと、ハーグ応用科学大学や芸術系の大学がこれにあたります。

HBOでは在学中のインターンシップ(企業での就業体験)が卒業条件に含まれており、実際の仕事現場で学ぶチャンスがたくさん用意されている環境です。
座って勉強するよりも活動したり作ったりすることが得意なお子様は、HBOで社会に出てすぐ役立つ力を身につけられるでしょう。
WOとHBOの違い・卒業後の進路
WOとHBOでは、卒業までにかかる年数や進路も変わってきます。
これは学ぶ目的も手段も異なるためです。
■オランダの大学タイプ別一覧
| 大学タイプ | 代表的な大学名 | 卒業までの期間 | 主な進路 |
|---|---|---|---|
| WO(研究型) | ・アムステルダム大学 ・ライデン大学 ・デルフト工科大学 ・ユトレヒト大学 など | 3年間 | ・大学院(修士)への進学 ・研究職 ・高度な専門職 ・コンサルタント など |
| HBO(応用科学型) | ・ハーグ応用科学大学 ・フォンティス応用科学大学 ・ハンゼ応用科学大学 など | 4年間 | ・企業への就職 ・マネージャー ・エンジニア ・クリエイター ・実務の専門職 など |
大学のランキングや偏差値だけで選ぶのではなく、「将来どんな風に働きたいか」というゴールから逆算して選ぶことが重要です。
アメリカ・イギリスの大学とオランダの大学の違い
オランダには、費用や入試の面でアメリカやイギリスとは異なる魅力があります。
ここでは、オランダとアメリカ・イギリスの違いを見ていきましょう。
アメリカ・イギリスの大学より学費が安い
アメリカやイギリスの大学と比べて、オランダ進学では学費を大きく抑えられる点が魅力です。
費用に差が出る理由は、オランダの大学には国からの補助金が出ているからです。
■アメリカの私立大学
1年間の学費だけで500万〜800万円ほどかかることが珍しくありません。
■オランダの大学
年間150万〜200万円程度(約9,000〜15,000ユーロ)で済む学部も多いです。
文系・理系を問わずコストを低く抑えられます。
世界ランキングで上位の教育を、日本国内の進学と大きく変わらない予算で受けられるのは大きな魅力でしょう。
課外活動よりも「IBの成績と履修科目」で決まる明確な入試基準
オランダの入試は、IBスコアと履修選択科目だけで合否がハッキリと決まる、シンプルなしくみになっています。
なぜなら、大学側が重視しているのは「入学後の授業にしっかりついてこれる基礎能力があるかどうか」だからです。
志望学部の募集要項には「最終スコアが32点以上、かつ数学(HL)で5点以上が必要」といった条件が数字で明記されています。
この数字さえクリアしていれば、特別な課外活動の実績がなくても合格可能です。
IBの勉強だけに対策が絞られるため、日々の課題やテストにしっかり取り組んでいるIB生にとって、戦略が立てやすいシステムといえます。
1年目から専門分野に取り組める3年制のカリキュラム
オランダでは教養科目は学ばず、1年目から自分の選んだ専門分野を学び始められます。
オランダでは、IBを取得している生徒は「大学で専門を学ぶための基礎知識・一般教養はすでに学び終えている」と判断されるからです。

一方でアメリカの大学では、最初の1〜2年は専門以外の幅広い科目を学ぶため、卒業までに4年かかるのが一般的です。
特にオランダのWO(研究型大学)であれば3年で学位が取れるため、学費や生活費を1年分節約し、同世代よりも1年早くキャリアをスタートさせられます。
時間・お金の両面で効率がよく、早くから専門性を高めて社会で活躍したい人にとってベストなしくみです。
IBスコアを活用したオランダ大学出願の4ステップ
オランダの大学への出願は、日本の受験とは手続きの流れやタイミングが大きく異なります。
志望校選びから出願完了までの4ステップを紹介しましょう。
ステップ1:志望校における必須科目の確認
まず志望学部が指定している必須科目を確認してください。
たとえIBスコアが合格ラインを超えていたとしても、大学側が決めた特定科目やレベルを履修していなければ、その時点で不合格になってしまうのです。
例えば次のような取り決めになっていることがあります。
経済学部:数学で「AA(Analysis and Approaches)」という科目を、HL(上級レベル)での履修が必須
工学部:物理をHLで履修することが条件
科目選択をする1・2年生から、将来行きたい大学の募集要項をチェックしておくことが大切です。
ステップ2:出願システム「Studielink」のアカウント作成
オランダの大学へ出願する際、まず最初に行うのが「Studielink(スタディリンク)」というオンラインシステムへの登録です。
オランダでは各大学に願書を送る際、このシステムを使って共通窓口を通すことが義務付けられています。

日本でいう「共通テストの出願窓口」に近いイメージですが、学校への申し込みや住所の登録などの手続きをこちらで行います。
パスポートの情報を使って自分のアカウントを作成し、このシステム上で一度に最大4つまで(うち定員制限のある学部は2つまで)の学部を登録できます。
例年10月頃から翌年度の登録ができるようになるため、期限に余裕を持って早めにアカウントを作成しておきましょう。
ステップ3:書類提出/定員制限への注意
Studielinkへの書類のアップロードとあわせて、志望学部に定員制限があるかどうかを必ず確認してください。
人気の学部には入学できる人数の上限があり、早い段階で出願を締め切ってしまう場合があるからです。
たとえば心理学・国際関係学・コンピュータサイエンスなどはこの対象で、一般的な締め切りよりもずっと早く、毎年1月15日に受付が締め切られます。
高校2年生ごろの早い段階で、学部の締め切り日を把握しておきましょう。
ステップ4:進級要件の把握
最終ステップとして、その学部の進級要件(BSA)がどれくらい厳しいかも必ず把握しましょう。
すでに解説した通り、オランダの大学では1年目の成績次第で、強制的に退学になる可能性があります。
これを入学前に知っておくことで、しっかりと覚悟を持って学生生活をスタートできるのです。

大学のホームページには具体的な進級のラインが明記されています。そのハードルを越えられそうかを検討しましょう。
無事に進級できそうかどうかを見極めることが、納得のいく大学選びの最終ステップといえます。
IBでのオランダ大学進学は将来の可能性を広げるルート
IBの学びを活かせるオランダ大学進学の魅力と、失敗しないための出願ステップを解説しました。
まとめ
- 志望学部の必修科目を早期に確認し、履修ミスを防ぐことが重要。
- 研究型大学(WO)か実践型大学(HBO)か、お子様の適性を見極める。
- 人気学部の定員制限に備え、早めのスケジュール管理を徹底。
- 厳しい進級ルールを突破できる、自律的な学習スキルをIB期間中に磨く。

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