「English BのSLとHLって、何が違うの?」
「Paper 1やIndividual Oralの対策って、どうすればいいの?」
「スコア7を目指すには、どんな勉強法があるのか知りたい!」
そんなお悩み、よくわかります!IBのEnglish Bは評価基準や対策が独特なので、学校の授業だけでは不安になることも多いんですよね。
この記事では、
- English Bの基本
- SLとHLの違い
- 各ペーパーの対策法
- 役立つ勉強ツールの紹介
など、スコアアップに必要な情報をしっかり解説しています!
この記事は、IBの卒業生が個別指導を行うIB専門塾「国際バカロレアアカデミー」が執筆。一人ひとりに合わせた学習計画や進捗(しんちょく)管理で、初心者の方でも安心して学べますよ!
Contents
IB English Bってどんな科目?
まず「English Bって何?」を解決するため、科目やコース選択の判断基準や、評価ポイントを解説しますね。
English Aとの違いは?
IBの英語には「English A」と「English B」の2科目があります。この2つで、履修する生徒のタイプ、履修の目的が大きく違うんですね。
English Aは、母語レベルで英語を扱える生徒が対象。英語圏で生活した帰国子女や、日常的に英語で教育を受けてきた生徒などですね。
一方English Bは、英語を第二言語として学ぶ生徒が対象です。授業では、
- 語彙(ごい)
- 文法
- スピーキング
- リスニング
などを、実際に使えるレベルまでアップすることを目指します。これから英語の基礎を学んでいく人向けですね。
またEnglish Aはアメリカなどの大学進学に有利な場合もありますが、内容が難しかったり、課題が多く負担が大きかったりします。自分の目的と英語力に合わせて選ぶことが大切ですね!
SLとHLの違いを理解しよう
English Bの履修レベルには、
- Standard Level(SL)
- Higher Level(HL)
の二つがあり、それぞれで学習時間と扱う内容が異なります。
SL:授業時間は約150時間
HL:授業時間は約240時間、SLより深い言語分析や課題がある
特に大きな違いとして、HLでは「文学テキスト」と「非文学テキスト(広告やスピーチなど)」という2ジャンルを分析します。単に文学作品を2つ読むだけではなく、ジャンルの異なるテキストの共通点や違いを分析し、説明する力が求められるんですね。
さらにHLでは、評価基準がいくつもあるのも特徴です。
- 言語の正確さ
- 分析内容の深さ
- 構成が論理的で読みやすいか
- 計画的に勉強できているか
などが求められます。
たとえば、ライティングの内容が良くても、文法ミスが多ければ減点されます。また、文法が完璧でも内容が薄ければ高評価にならない、ということも。 他の教科の勉強もありますから、どういうバランスで勉強したいかをよく考えましょう。
試験で差をつける!IB English Bの評価ポイントと配点
English Bの評価には、ライティング・スピーキング・リスニングなどがあります。正確に英語を使えるかだけでなく、「最後まで主張がブレていないか」や「適切に表現できているか」も大事です。
ここでは、各試験の特徴・評価と配点の違いを具体的に解説していきますね。
Paper 1(ライティング)で評価されるポイント
■Paper 1
「校内新聞への投書」や「イベント告知のチラシ」などの文章形式(Text Type)を選び、それに関するエッセイを書く課題です。
SLの語数は250〜400語、HLの語数は450〜600語です。語数オーバーや不足は減点されるので、この語数で収まるように書ける練習が必要ですね。
以下が、ちゃんと書けているかの評価点です。
- 課題に対して的確に答えられているか
- 導入→展開→結論の流れが分かりやすいか
- 語彙と文法が豊富か、正しく使えているか
- Text Typeに応じた言葉づかいができているか
正確な文法よりも「形式に合った文章」を書けるかが大切。各形式の特徴を理解しましょう。
Paper 2(リーディング・リスニング)の出題傾向
■Paper 2
リーディング・リスニング能力の試験。選択問題だけでなく、記述式なども含まれています。
特にHLでは、5分間の音声を聞いた後に、それを批判・評価するextended response(拡張記述問題)など、複雑な問題が出題されます。そのため、語彙力や文法力だけでなく、
- 聞いた情報を要約したり、分析したりする力
- 読みやすい文章を構成する力
- 意見をしっかり述べる力
も求められますね。
いろんな出題形式に慣れておけば、当日の試験でも焦らずに解けますよ。
Individual Oral(IO)の目的と採点方法
■Individual Oral(IO)
あるテーマに関連した2つの資料(①ポスター・広告・写真などの視覚資料 ②授業で扱った文学・非文学テキスト)を使い、自分の考えを述べるスピーキング試験。テーマに合った分析力、即興での発信力をテストすることが目的です。
評価は以下の観点で行われます。
- 主張がテーマにしっかり合っているか
- 理解しやすい順番で話せているか
- 止まらずスムーズに話せているか
- 文法や語彙のミスが少ないか
暗記よりも、自分の言葉で相手に伝えられるかの試験ですね。
IB English Bで高得点!各テストの勉強法とコツ
English Bのスコアを左右するのは、「各テストの勉強方法を知って対策し、本番で実践できるか」です。各試験の形式・特徴と、どう準備すれば高得点につながるのかを解説します!
Paper 1対策|Text Typeごとの書き方テンプレート
Paper 1では、Text Typeごとの「書き方テンプレート」を押さえれば、本番でも迷わずに書き進められます。
たとえば、
- 「記事」の構成:タイトル → 導入(要約) → 本文 → 結論
- 「レビュー」の構成:概要 → 評価ポイント → 自分の意見
- 「メール」の構成:宛名 → あいさつ → 本文 → 締めの言葉
といった流れですね。
出題頻度が高い形式の過去問・例文を優先して分析し、テンプレートを作っておきましょう!
Paper 2対策|リーディング・リスニングの効率的な練習法
Paper 2はリーディングとリスニングのテスト。与えられる情報をしっかり理解し、必要な部分を抜き出す力が試されます。英文自体はそこまで難しくありませんが、文脈や作者の意図を読み取る問題が多いため、単語を知っているだけでは対応できません。
対策として効果的なのは、いろんなジャンルの英文を定期的に読むことです。
- 新聞記事
- 広告
- 会話文
- スピーチ
などの英文を意識的に読むことで、それぞれの文の構造や言い回しに慣れていきます。
リスニングの練習では、IBのテーマに関連したインタビュー音源やポッドキャストを聞き、話のポイントをメモする練習がおすすめです。
ただ読む・聞くだけではなく、「目的を持った読み方・聞き方」を意識しましょう!
Individual Oral対策|構成の組み立て方と練習方法
IOの対策ですが、「時間内に収まる論理的な構成」を組み立てることが大事です。
基本的な構成は
①導入
②資料の説明
③テーマとの関連
④自分の意見・経験
⑤まとめ
とすると、聞き手が理解しやすいです。
準備するときは、以下を意識してください。
よく出るテーマと資料をつなげて話す練習をする
たとえば「Identities(アイデンティティ)」というテーマで、「伝統衣装の広告(資料)」が出題されたら、授業で扱ったテキストから同じテーマのものを選び、共通点や違いを自分の言葉で話すといった練習ですね。
過去問や授業で使った資料で、5分間スピーチの練習をする
本番を想定して5分間の練習することで、自信を持ってスピーチに臨めます。
先生や友人と模擬質疑応答を行い、即答力を養おう
スピーチのあとに「質問を受けてすぐに答える力(即答力)」も試されます。先生や友人に発表を聞いてもらい、その質問に答える練習をしておくと、本番でも落ち着いて答えられますね。
スコア7を取るための教材・アプリ紹介
スコア7を目指すなら、語彙の学習だけではなく、各試験の形式に合う対策ツールや教材を活用しましょう。以下は、実際に多くの先輩が利用していたものです。
- Grammarly:ライティングの文法や表現をチェックするAI。お手本的な英語表現を学べます。
- QuillBot:言い換えや表現のバリエーションを作るAI。文の言い換え練習に使えます。
- Revision Village/IB Documents:過去問・予想問題集サイト。
- TED Talks/YouTube(BBCなど):スピーキング・リスニングに役立つスピーチが多くあります。
これらはIBの公式教材ではありませんが、補助として利用すればとても役立ちます。解説した勉強方法と一緒に使ってみましょう。
「テーマが分からない…」を解決!Prescribed Themesを理解しよう
English Bでは、「Prescribed Themes(規定のテーマ)」という、カリキュラムの中心となっているテーマがあります。試験や授業で繰り返し扱われるため、これらの理解ができていないと、IOやライティングの内容が薄くなってしまうので要注意です!
各テーマの具体例と学習素材を紹介しながら、スピーキングやライティングでの活用方法を解説しますね。
5つのテーマ一覧を解説!
「Prescribed Themes(規定テーマ)」は5つあり、文化・社会・個人といった幅広い分野を英語で考えられるよう設定されています。
■Prescribed Themes一覧
テーマ | 内容 | 具体例 |
Identities (アイデンティティ) | 自分らしさや個人の特徴に関わる問題 | 外見食文化言語信仰生活習慣 |
Experiences (経験) | 出来事や経験をどう捉えるか | 旅行スポーツ成功体験困難の乗り越え方 |
Human Ingenuity (人間の創意工夫) | テクノロジーや芸術、創造性と社会との関係 | SNSAI音楽メディアの影響 |
Social Organization (社会組織) | 家族、教育、職場、政治などの社会構造 | 学校制度ジェンダー平等労働環境 |
Sharing the Planet (地球の共有) | 地球規模の課題や資源の共有 | 環境問題動物保護移民戦争と平和 |
どのテーマも、身近な例と結びつけて考えられるようになっています。難しく考えず、自分の生活に引き寄せて考える練習をしましょう。
テーマ別に使えるニュース・動画・読書素材
各テーマに関連する素材に触れていけば、語彙力や表現力、テーマの理解が深まります。
スコアの高い生徒は、教科書だけでなく、英語のニュース・映像・読み物にも積極的に触れていますよ!
■テーマ別のおすすめ素材例
Identities(アイデンティティ)
・BBC Learning English「My World」シリーズ
・食文化を扱うYouTubeチャンネル
Experiences(経験)
・ TED Talks「The Power of Failure」などの体験談系
Human Ingenuity(人間の創意工夫)
・National Geographic
・テクノロジーを扱ったNHK WORLD番組
・BBC Techコーナー
Social Organization(社会組織)
・ UNICEFのキャンペーンサイト
・教育や福祉制度をテーマにしたドキュメンタリー
Sharing the Planet(地球の共有)
・Climate Reality Projectの映像教材
・環境保護団体の発信するニュース記事
テーマを使ったスピーキング/ライティング表現のコツ
English Bのスピーキング(IO)やライティング(Paper 1)で高評価を得るためには、知っていることを並べるだけではいけません。テーマと自分の経験・意見を自然に結びつける工夫が必要です。
たとえば「Social Organization(社会組織)」というテーマなら、
「In my country’s school system…」(私の国の学校制度では〜)
「This issue relates to gender equality, which is often discussed in my community.」(この問題はジェンダー平等に関係しており、私の地域でもよく議論されています。)
こうした言い回しを使うと、抽象的なテーマを身近な話に置き換えられるので、聞き手や読み手がイメージしやすくなりますね。自分の意見を加えることで、オリジナリティや説得力も生まれます。
テーマごとに「自分の経験と結びつけやすいフレーズ」や「話の展開パターン」を用意しておきましょう。
IB English Bの語彙力をアップする3つの習慣
English Bでは、「難しい言葉」よりも「文脈に合った言葉」を知っているかが大事。語彙も単なる暗記ではなく、実際の使用場面を意識しましょう。
日々の勉強で語彙を自然に覚える方法と、試験に出やすい語彙を効率的に身につけるコツを紹介しますね。
実践!日常で語彙を身につけるルーティン
語彙力を高めるなら、単語帳を見るだけではなく、単語の「使いどころ」を身につけることが得点アップにつながります。
まずおすすめなのが、「テーマ別の語彙メモ」をつけること。
・ニュースや動画によく出てくる、Prescribed Themesに関係のある語句を拾う
・自分の言葉で短く言い換えてノートにまとめておく
こうすると記憶に残りやすくなります。
日記やSNS投稿を英語で書くのもいいですね。短くてもいいので、学んだ語句を使って自分の考えをまとめると定着します。
こうした小さなルーティンで、「知ってるだけの語彙」から「使えるスキル」に変わっていきますよ!
Text Type別に覚えておくべき語彙リスト
English BのPaper 1では、Text Type(文書形式)ごとに語彙や表現を使い分ける必要があります。
Text Typeごとに押さえておきたい、代表的な語彙・表現を記しておきました!
Text Type | よく使われる語彙・フレーズ例 |
記事 (Article) | ・According to〜 ・Recent research shows ・It is important to note that… |
レビュー(Review) | ・I would recommend ・overall impression ・strengths and weaknesses |
スピーチ(Speech) | ・Good morning everyone ・Let me tell you about〜 ・In conclusion |
公式書簡(Formal letter) | ・I am writing to inform you ・I would appreciate it if〜 ・Sincerely |
ブログ(Blog) | ・Hey everyone ・I’ve been thinking about〜 ・What do you think? |
こうした表現を自分の意見と合わせ、実際の試験を想定して普段から使っていくと身につきますよ。
語彙暗記に役立つオンラインツール&アプリ
テーマごとにふさわしい語彙を使えるようになるためには、反復練習や文脈理解を支援するツールが役立ちます。
■語彙学習に役立つツール
- Quizlet:English B用の単語帳も多数あり。テーマごとの語彙暗記に役立ちます!
- Anki:復習のタイミングを自動調整してくれるフラッシュカードです。
- BBC Learning English:動画や会話から、自然に語彙を学べます。
これらのツールを活用し、ライティングやスピーキングで語彙を繰り返し覚えましょう。
IB English Bでよくある質問
生徒や保護者が感じやすいEnglish Bの不安に、Q&A形式で回答していきます。
HLの授業や課題についていけるか心配です…
HLはSLよりも難しく、課題も多いので大変です。次の点に注意して勉強しましょう!
- ライティングやスピーキングの準備は早めに始める
- HLを履修している友達と、学習会やフィードバックの機会を作る
特に時間管理が重要なカギです。計画的に取り組んで乗り切りましょう!
スピーキングが苦手でも大丈夫?
スピーキングに慣れていない生徒は多いですが、English Bでは完璧な発音よりも、内容が伝わるように話せるかどうかが大事です。
- 身近なテーマでスピーチ練習を積む(「SNSの使い方」「好きなスポーツ」など)
- 録音して自分の話し方を振り返る
- TEDやYouTubeで話し方のモデルを探す
少しずつ「話すこと」に慣れていけば、しっかり力がついてきますよ。
IBのEnglish B対策は「理解×習慣×実践」がカギ
本記事では「English BのSLとHLの違いや試験対策、スコアアップのポイント」について解説しました!
- English Bは「言語習得」が目的の科目
- SLとHLでは授業時間・扱うテキスト・評価基準が異なる
- Paper 1はText Type別のテンプレ習得と語数(SL 250〜400語/HL 450〜600語)を守ることが重要
- Paper 2は記述問題を含むため、問題の形式に慣れよう
- Individual Oralでは、構成と練習の積み重ねがカギ
- オンラインツールも効果的に使用すれば、効率的にレベルアップ!
「HLとSLのどちらがいいか決めきれない…」
「Text Typeの書き方が難しくて、Paper 1が不安…」
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