IB Historyで高得点のコツを解説!【元IB生の勉強術インタビューあり】

・IBのHistoryって勉強することが多いけど、どこから手をつけたらいいの?
・IAのリサーチクエスチョンって、どうやって決めればいいんだろう?
・Paper2のエッセイ、何を書けばいいかわからない…

IBのHistoryの対策、本当に大変ですよね。
特にネイティブでない生徒にとって、英語で論理的に書くこと自体が高いハードルです。授業や参考書だけではカバーしきれないことも。

でもご安心ください。この記事では、Historyでスコアアップするための戦略・学習法を解説しています。

IB専門の個別指導を行う国際バカロレアアカデミーなら、

  • 世界トップクラスのIB卒業生による、質の高い指導
  • 一人ひとりに合わせた学習計画と進捗(しんちょく)管理
  • 完全オンラインで場所を選ばず授業できる

といった強みで、あなたのスコアアップをサポートします。

【目標スコアから逆算】IB Historyの全体戦略

Historyで高得点を狙うためには、

「どの試験の項目が、どれくらい重要なのか」

「自分はどこで点数を取るべきか」

など、全体を知ることが大事です。まずはHistoryの特徴と配点を把握し、やるべきことを整理しましょう!

他の教科と違うIB History2つのポイント

IBの他の教科でも英語力・文章力は大切ですが、Historyは特に「考える力」が大切な教科です。理由を2つまとめてみました。

① 覚えるだけでなく、「なぜそうなったのか」を説明しないといけないから

たとえば「キューバ危機」を学ぶとしたとき、ただ起こったことを述べるだけでなく、

・それぞれの国がなぜそう行動したのか?
・何が原因で起きて、結果として歴史がどう変わったのか?

と、いくつもの視点を持って深く考えることが評価されるんですね。

② 研究家の意見に対して、自分の考えをまとめる必要があるから

たとえば同じ戦争についても、歴史研究家Aは

「〇〇が原因だ!」

と言い、歴史家Bは

「いや△△が原因だ!」

と違う意見を言うかもしれません。その違いを比べて、

・自分はこちらの意見に近い!
・その理由はこれ!

をしっかり説明できることが評価につながるんですね。

このように、ただ暗記するのではなく、できごとが起こった背景まで深く分析し、考えることが必要な教科だと認識してください。

IA・Paper1・2の配点|目標ごとの優先事項

Historyの試験ごとの配点を知っておき、自分の強み・弱みに合わせて力の入れどころを決めましょう。

■配点の内訳

HL

  • IA:20%
  • Paper1:20%
  • Paper2:25%
  • Paper3:35%

SL

  • IA:25%
  • Paper1:30%
  • Paper2:45%

たとえばIAは、時間をかけて準備できるので点を取りやすいため、早めに取り組むべきです。一方で、Paper1は形式が決まっているので対策しやすいため、短期間でも得点アップが見込めますね。

他にも、Paper2・3は構成力や分析力が必要なため、普段からの練習が欠かせません!

配点と得意/不得意のバランスで、優先順位を立てていきましょう。

短期・中長期の勉強スケジュールを解説

提出課題と試験の両方が評価されるため、早くからスケジュールを立てないといけません。

IA:テーマ決定と資料集めを早めに行い、提出の1ヶ月前には本文完成を目指す

Paper:3ヶ月前から問題演習を習慣化。試験直前1〜2週間は、過去問演習と要点整理に集中

と言ったように、中・長期と短期両方のスケジュールが必須ですね!

「週ごとの優先学習」と「1日ずつの勉強タスク」をセットで管理すると効果的です。ムリのない計画で実行と反省を繰り返せば、得点アップにつながりますよ。

IB HistoryのIAで高得点を目指すための実践ガイド

HistoryのIA(Internal Assessment)は、自分の関心のあるテーマを選び、歴史的な調査をして考えを深める研究課題です。HL・SLともに最終成績に大きく影響するため、確実に得点をゲットしたいパートですよね。

ここでは、IAの実践方法を解説しますね。

テーマとリサーチクエスチョンの選び方

IAで高得点を狙うには、まずリサーチクエスチョン(RQ)の設定が必要です。

■リサーチクエスチョンとは?

・調べたいテーマについて「何を明らかにしたいのか」をはっきり示した問いのこと

・たとえば、「なぜ◯◯が起こったのか?」「△△にはどんな影響があったのか?」というように、自分の調査の方向性・目的を一文で表す

まずは、自分が興味を持てる「歴史的なできごと」「人物」「時代背景」を選びましょう。そして選んだものや人に関して、「どのように」「なぜ」などの問いかけを考え、文にします。

たとえばヒトラーをテーマに選んだなら、「なぜヒトラーは政権をつかめたのか」という感じですね!これがリサーチクエスチョンです。

テーマは広げすぎず、時期・地域・できごとを絞り込めば、説得力のある分析ができますよ。

資料の集め方|分析・評価のポイント

IAで大事なのは、一次資料と二次資料をバランスよく選び、的確に分析する力です。

一次資料:当時の新聞記事・演説・写真・日記など、できごとを直接記録したもの

二次資料:歴史研究家の考えや研究文献など

これらの資料は、図書館・論文データベースなどで、テーマに関連するキーワードを調べて見つけましょう。

分析するときは、

  • 「著者は誰か」
  • 「その資料の発表時期」
  • 「その資料を作った目的は何か」
  • 「著者の偏見や主観が入っていないか」

などをチェックし、その資料の信頼性を判断します。自分の主張に合った資料を選べているかも評価されるので、テーマをしっかり深掘りできる資料を選びましょうね!

【3セクション別】書き方のコツと評価基準

HistoryのIAは3つのセクションで構成されていて、やるべきこと・評価基準が異なります。

■Section 1「資料分析」

2つの資料を選び、それぞれについて

  • どこで作られたか(出所)
  • 何のために作られたか(目的)
  • どれくらい信頼できるか(信頼性)
  • その資料だけでは分からないことがあるか(限界)

を分析します。2つの資料を「比較」するのではなく、「それぞれ個別に分析・評価」するのがポイントです。

■Section 2「調査」

リサーチクエスチョンに沿って作った「できごと」「人物」などに関する論述を、資料を引用しつつ自分の主張として発表します。

■Section 3「振り返り」

全体をふり返って

  • 調べたテーマについて、どんな新しい発見や気づきがあったか
  • 情報や時間の制限がある中で、どんなことが十分に調べられなかったか

などをまとめます。

「Section1〜3まで全体がつながっていてブレてないか」が大きな評価ポイントです。

得点につながる表現と構成とは?

論述する内容だけでなく、構成や表現の「型」も意識しましょう。

構成の型としては、

①導入 ②根拠の提示 ③分析 ④結論

の順で書くと、相手に伝わりやすい文章が書けます。ぜひ各Section内で徹底してください。

表現の型では、

・This suggests that…
・Therefore, it can be argued…

のようなフレーズを使うと、伝えたい箇所がわかりやすくなります。比較や対比の表現の、

・In contrast, …
・While source A claims…

なども覚えておくといいですね。このような言い回しを習得し、説得力のある文章を書けるようになりましょう!

IB HistoryのPaper1・2・3対策は「型」と「分析力」

Paper1・2・3は「どれだけ知識があるか」だけでなく、「どれだけ論理的に表現できるか」も得点につながります。各Paperの対策と、分析力を鍛えるための練習法を紹介します。

Paper1|時間内に解くためのテンプレート戦略

Paper1は資料を読んで回答する形式で、「時間管理」と「回答のテンプレート」が大切です。

時間内で解ききるために、設問ごとに使うテンプレート的なフレーズ・構成を身につけておきましょう。たとえば「Source AとBの比較」の設問なら、

・Both sources agree that…

・However, Source A emphasizes…

といった表現で共通点や違いを整理すると、論点が明確になります。

構成は、OPCVLという観点を使いましょう。

■OPCVL

  • Origin(出どころ):誰が、いつ、どこで作った資料か
  • Purpose(目的):何のために作られたのか
  • Content(内容):どんなことが書かれているのか
  • Value(価値):この資料から何がわかるのか
  • Limitation(限界):この資料では何がわからないか

回答を書くときは、

「この資料は〇〇によって作られたもので、□□という目的があり〜」

というように、1つずつの観点を、自然な文章としてまとめるといいですよ。箇条書きではなく、読みやすい流れで書いているため、論理性が評価されますね。

Paper2|説得力あるエッセイの構築法とPEEL

Paper2では、いくつかのできごとを比べながら、自分の意見をしっかりと伝える力が求められます。たとえば、

「独裁者が登場するには、どんな要因があるのか?」

という問いに対して、異なる国の例を使って比較しながら、自分の考えを説明していくといった流れですね。

また高得点を狙うには、「PEEL」という形式の構成を意識しましょう。

■PEEL形式

Point(主張):「自分の言いたいこと・意見」をはっきりと述べる

Evidence(根拠):言いたいことの根拠になる事実・データ・歴史的な事例などを紹介

Explanation(説明):その根拠がなぜ大事なのかを説明

Link(つなぎ): 書いた内容が全体のテーマや問いにどう関係しているかをまとめる

テーマに対して、バランスよく賛否両論を組み入れることも評価されます。書く前に全体像を考え、ブレない文章が書けるようになる練習をしましょうね。

Paper3(HL)|知識の深さよりも「構成力」を鍛える

Paper3では、HLの授業に出てきた地域・時代別テーマが出題され、それに関係する2つのエッセイを書きます。Paper2と似た形式ですが、より広範囲の知識が必要です。

ただ、いろんな知識を詰め込む文章よりも「ブレていない主張を立てる構成力」が大切なのは、Paper2と変わりません。過去問でテーマ別の頻出論点を確認し、言い回しや構成の型を作っていきましょう!

分析力を鍛えるノート術と練習メニュー

Paper1〜3で求められる「分析力」「構成力」はすぐに身につきません。普段の学習から、情報整理といろんな視点を意識したノートづくりを意識しましょう。

たとえば「ヒトラー政権」というテーマを勉強するときに、ただ年表順にできごとを並べるのではなく、

 ①「原因(例:第一次世界大戦後の不満や経済不安)」
 ②「経過(例:ナチ党の拡大や演説活動)」
 ③「結果(例:全権委任法による独裁)」

というように、時間の流れに沿って整理する方法があります。

また、

  • 政治的な要因(例:ワイマール憲法の弱さ)」
  • 経済的な要因(例:世界恐慌による失業)」
  • 社会的な要因(例:反ユダヤ主義や民族主義の高まり)」

のように、分野ごとに分けてノートをまとめる方法も、深く考えるのにいいですね。

さらに、それぞれの要因について

「このできごとは社会にどんな影響を与えた?」
「最も重要な要因はどれだろう?」

といったように、自分の評価や考えを短く書き加えることで、ただの暗記ではなく「考える力」を伸ばせられますよ。

練習方法ですが、IBの過去問を使って

  • エッセイの「骨組み(アウトライン)」を作る
  • 「PEEL形式」で1段落ずつ書いてみる

などをすると、分析力・構成力が鍛えられます。日頃の勉強に取り入れてみてください!

成功者に学ぶ!IB Historyで7を取った人の共通点

Historyで高得点を取った生徒たちには、どんな共通点があるのか。IBでHistoryを履修していた国際バカロレアアカデミーの先生に、お話を伺いました。

Historyに本気で取り組みたい方や、自分に合った学習スタイルを見つけたい方にとって、ヒントとなる情報がきっと見つかるはずです。

スランプ克服&逆転合格のリアル体験

IB Historyって、途中で伸び悩んじゃう子も多いけど、先生もそんな時期がありましたか?

ありました!最初の頃、Paper2でずっと4だったんです。論点がずれるって毎回言われて…。

でもそこからスコアを伸ばしていったんですね。伸ばせたきっかけがあったんですか?

エッセイの構成が弱いってわかってから、先生に勧められた過去エッセイを、手書きで何回も写しました。書きながら「この言い回し、真似できそう!」とか、構成のポイントが見えてきて。

なるほど!エッセイはお手本なんだから、良い言い回しが載ってますよね。他に工夫したことは?

英語表現が苦手だったので、週1で先生に添削してもらってました。表現方法も色々知れたし、何より「褒めてもらえるからがんばろう!」って思えて、続けられたんです。

スランプって誰かに見てもらう方が早く抜けられるんですよね。行動が成功のカギでしたね。

使える教材・おすすめリソースまとめ

IB Historyの教材ってたくさんあるけど、先生が使ってよかったものってありますか?

一番使ったのは『Oxford IB History』です。特にIAのテーマ探しで、「こういう切り口があるんだ」って勉強になりました。

あのシリーズ、資料の出典も詳しくてIAに向いてますよね。試験対策では何が良いですか?

過去問を分析してました。模範解答って、単に内容が正しいのはもちろんですけど、構成や表現が参考になるんですよね。

なるほど。日本語の教材とかもありますか?

毛沢東やヒトラー関連の本を読むと、背景が理解しやすくなってIAでも活かせられました。英語で全部読むのがキツいときは、まず日本語の本で全体像を先に掴んでましたね。

教材は目的ごとに使い分けるのが大切ですね。

習慣化・モチベーション維持のちょっとした工夫

IBって長い間勉強が必要ですけど、どうやってモチベーションを保ってたんですか?

正直、毎日やる気を出すのは無理でした(笑)。だから、「20時からこのテーマでPEEL段落を1個書く」って、時間じゃなくて行動で区切るチェックリストを作ってました。

やることベースで計画するってことですね。確かに、「1時間勉強しなきゃ」よりハードルが下がるかも。

そうなんです。終わったらチェックリストに✓を入れて、「今日も1個終わった!」って実感できるようにしてました。

進んでるのが見えると、達成感もありますもんね。

あとは週ごとの目標を立てて、「今週はヒトラーのプロパガンダを3テーマ書く」とか決めて。土日に必ず振り返りをしてました。

完璧を求めすぎず、続ける工夫が大事なんですね。

ですね。「やらなきゃ」より「どう続けるか」を考えた方が気が楽でした。

IB Historyで高得点を取るために、今すぐ始めるべきこと

IBのHistoryでの戦略と勉強法を解説しました!

  • Historyは「知識」と「分析力」の両方が問われる科目
  • IAでは、「調査可能なRQ」「論理的な構成」が得点のカギ
  • Paper1は言い回しや構成のテンプレを使い、時間内に終わらせる
  • Paper2では、PEEL構成で説得力ある主張を
  • Paper3(HL)は知識の広さ<論点の深さ・構成力
  • 継続習慣とアウトプット練習がスコア向上につながる

・RQがこれでいいのか、自信が持てない…
・IAやエッセイに取り組んでいるけど、点数が伸びない…
・英語で論理的に書く力がどうしても足りない気がする…

そんな悩みがある方は、IB専門の国際バカロレアアカデミーで個別指導を受けてみませんか?
プロ講師があなたのIA・試験対策をサポートし、目標達成まで一緒に走りぬけますよ!

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です