
・IBで日本の大学って受けられるの?
・スコアはどれくらい必要なんだろう…
・IB以外の入試制度とその違いも知りたい!
一般入試とIB入試は大きく異なるため、戸惑ってしまいますよね。
この記事では、IB生が日本の大学を目指すときに知っておきたいポイントを、わかりやすく解説していきます。
「今のスコアでどの大学を狙えるのか知りたい」
「ちゃんと準備していけるか不安…」
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Contents
IBで日本の大学を受けるために知っておくべき基礎知識
IB入試の制度やスコアの決まり方を理解しておくと、志望校選びや出願の計画が立てやすくなります。
出願前に押さえておきたいポイントを把握しましょう。
日本の大学がIBを評価する理由【主体性・思考力・英語力】
IBの履修を日本の大学が高く評価する理由は、IBで身につく3つの力にあります。
① 主体性
IBでは、生徒が自分でテーマを探し、研究・発表を行う場面が多いのが特徴です。
そのため、自分で考えて動く姿勢が身につきます。
② 思考力
暗記だけではなく「なぜこうなるか」「他の考え方はないか」を探る学びができるのも、IBならではです。
この力が身についていると、大学での実践的な学習や研究がスムーズに始められます。
③ 英語力
英語で学習する機会が多いので、英語で「読む・書く・話す」力が自然に育ちやすいです。
これらの理由から、日本の大学受験においてIBが評価されています。
IBスコアと出願先の考え方
IBでの国内大学受験を考えるなら、「スコアがどう決まるか」を知っておきましょう。
IBでは次の評価でスコアが決まります。
- 6つの科目:最大42点(1〜7点 × 6科目)
- コア科目:最大3点
合計で 45点満点です。
このスコアの「30点台」「40点台」という区切りで、どのくらい受験に有利になるかが変わってきます。
「最終的に何点取れそうか」を考えながら、出願先を設定しましょう。
Predicted GradeとFinal Score
IBには「Predicted Grade(予想スコア)」と「Final Score(最終スコア)」という2つのスコアがあります。
それぞれ意味や役割が異なるので、違いをしっかり理解しておきましょう。
■ Predicted Grade
学校の先生が「この子はこのくらい取れそうだ」と見積もるスコアです。
出願要件として活用することが多くあります。
■ Final Score
全教科の試験や課題を総合して出される、最終的な成績です。
上で解説した通り、45点満点(6教科+コア要素)で計算されます。
例えばPredicted Gradeが高くても、Final ScoreがPredicted Gradeよりも下だと、出願先の大学で追加条件を出されたり、不合格になったりすることがあるのです。
Predicted Gradeを一つの指標にしつつ、最終的にはFinal Scoreでの勝負になると認識しておきましょう。
IBで受けられる日本の大学を選ぶときのポイント3つ
IBで出願できる大学は増えていますが、「どこを選べばいいのか分からない」と感じる人は多いはずです。
ここでは大学選びの判断基準を3つ解説しましょう。
IBスコア基準で選ぶ
最終的に取れそうなIBスコアを軸に、大学を選ぶことがベーシックな方法です。
「IBスコア⚪︎点以上」と明記している国内大学もあるので、そのラインを達成できそうかで大学を選べます。

合格スコアにも幅があり、医学部では「40点以上」が目安だったり、文系私立大学では「24点以上」などやさしめの基準もあります。
スコアの見込みを把握してから、それに応じて「安全圏」「挑戦圏」の大学をリストアップしましょう。
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どんな英語プログラムがあるかで選ぶ
英語での授業・学位取得が可能なプログラムがあるかのチェックも覚えておきましょう。
日本語だけで授業が進む環境だと、せっかくDP(ディプロマ = 高等教育課程)で育った英語力が育ちにくくなってしまいます。
たとえば次のような有名大学でも、英語で学べるプログラムを採用しています。
■ 京都大学
外国人が多い京都の文化を活かし、日本語と英語の両方で学習・研究に取り組める「Kyoto iUP」というプログラムで、英語力をさらに伸ばすシステムです。
■上智大学
英語のみの講義と課題で、学位取得ができる英語プログラムを受講できます。
英語学習に慣れたうえで大学に進むIB生にとって、英語で学べるプログラムの有無も大切なポイントです。
入試制度を選ぶ【IB入試・帰国生入試・総合型選抜】
IB入試以外の入試制度を活用し、出願できることも知っておきましょう。
帰国生入試や総合型選抜も候補に入れると、選択肢がさらに広がります。
■ 帰国生入試
海外での在住経験がある生徒が対象の入試です。
海外でIB資格を取っていなくても、小論文・面接・書類審査で出願できるケースがあります。
■ 総合型選抜
小論文・面接・英語に関する資格取得などで評価する方式です。
プレゼンテーションやポートフォリオも用いて、学力試験だけではない選抜が行われます。
IB入試・帰国生入試・総合型選抜を検討し、併願戦略を立てると可能性が広がるでしょう。
IBで出願できる日本の大学・学部の特徴
大学ごとに求める力や、設けられている入試方式には大きな違いがあります。
国公立・私立・主要グループごとの傾向を整理しましょう。
国公立大学でのIB活用の傾向
国公立大学でも、グローバルな感覚や自主性を持った学生を重視しています。
ですのでIB修了生を評価するため、IB入試を導入する大学が増えているのです。
IB入試を導入している主要大学を挙げます。
岡山大学/北海道大学/東北大学/筑波大学/東京大学/京都大学 など
国公立大学を受ける場合も、IB入試を検討できることを知っておきましょう。
主要な私立大学|IBを評価する理由
続いて、IB入試を導入している主要な私立大学を確認します。
私立大学でも、「英語で学び続けられる人物」「いろんな価値観に対応できるコミュニケーション力を持つ生徒」を求めています。
そのため、IBを用いた入試を導入する学校が増えているのです。
IB生に人気の学部
「英語で学べる」「国際色が強い」「探究的な学びができる」という学部が、IB生に人気があります。
IB DP(高等教育課程)で、英語力と探求するスキルを身につける生徒が多いためです。
IB生に人気な学部の例
国際教養学部
- 英語で授業をするコースが多く、IBの「英語力+探究型学習」の経験が活かしやすい
- 海外留学・交換プログラムが充実している
経営・経済学部
- グローバル社会でのビジネス感覚や分析力が重視される学部
- 英語で学ぶ経済・マネジメント分野のプログラムが増えている
理工・データサイエンス系学部
- IBでの「探究型学習」「批判的思考」が、理工・データ系の課題型学習と合う
- IT・データ・エンジニア・研究職の人気が高まっていて、進路として魅力的
IB生にとって、このような学部が選択肢にあることを知っておきましょう。
IBでの日本の大学入試で合格に近づくポイント3つ
IB入試の準備は時間がかかるため、出願から合格までの流れを早めに理解して取り組むことが大切です。
IB入試で大切な3つのポイントを解説します。
スコア30〜40点台で狙える大学もある
IBスコアが30点前後でも、十分に狙える日本の大学があることを知っておきましょう。
最低合格点の24〜30点台前半を出願条件にしている大学もあります。
IBスコア24~30点台前半が出願条件の大学例
- 長崎大学
- 岡山大学
- 国際基督教大学
- 関西学院大学 など
スコアが40点以上でなくても、書類・面接・英語力を磨けば狙える大学があるので、自身のスコアと照らし合わせて検討してみましょう。
必要書類と書き方のポイント
早い段階から、必要書類をきちんと準備することも大切です。
IBの書類や手続きは手間がかかることが多いので、提出が遅れたり不備があったりすると出願できないということにもなりかねません。
- 卒業証明書・卒業見込証明書
- IB DPの成績証明(Predicted Grade/Final Score)・資格証書の写し
- 志望理由書・活動報告書・推薦状などの書類
これらを提出期限に間に合うよう、学校と調整しながら準備しましょう。
出願スケジュールの把握
各大学ごとに出願のスケジュールが異なるので、出願スケジュールを把握し、期限内に出願することが大切です。
最終の出願締め切りももちろんですが、Predicted Grade(予想スコア)の提出を設けている大学もあるため、「何がいつまでに必要か」を確認しておきましょう。

9月〜10月を出願期間としている学校も多いため、夏休み中に志望校・学部選び・書類準備を始めておきたいですね。
志望校を決めたら、「出願開始日」「Webエントリー締切」「書類送付締切」などをカレンダーに書き込み、逆算で準備を進めましょう。
日本の大学受験でIB生が後悔しないための注意点
IBを使って日本の大学を目指すとき、「もっと早く知っておけばよかった」とならないためのポイントがいくつかあります。
大学選びや進路準備で、見落としがちな点を確認しておきましょう。
IB生の進路・キャリアの実例
IBを修了した後の進路は、国内外問わず幅広くあります。
IBで身につく「英語力」「探究力」「グローバルな感性」は、現代の社会や企業で求められることがとても多くなっているためです。
- 国内大学へ進学→グローバル人材として、国内/外資系企業へ就職
- 海外大学へ進学→さらなる研究や、グローバル企業への就職
- 英語力やグローバルな感性を活かし、国際機関や多国籍企業へ
大学の学部選択や成績が大きく関わってくるので、自主性をもって取り組んでいきましょう。
IB生が直面しやすいギャップと対策
IB卒業生が日本の大学に進んだとき、「大学の英語・国際環境が整っていない」と感じて戸惑うケースがあります。
なぜなら授業・ゼミ・学生生活の多くは日本語中心で、英語で学ぶ機会やサポートに大学ごとでばらつきがあるからです。

IB特有の学習環境と、日本の大学の学習環境に差があるため、このようなギャップが生じることがあります。
このギャップを回避するため、入学前や入学直後、次のポイントを確認しておくと安心です。
- 英語での授業や評価制度があるか、大学研究を事前にしっかり行う
- 国際窓口・先輩のネットワークなど、「相談できる窓口や人」を把握して確保する
- 日本語力も高め、授業・レポート・ゼミに対応できるようにしておく
- 授業や課題で困ったときの相談先やサポート体制を把握し、早めに活用する
環境を作って英語力・国際経験を活かせれば、IB生としての強みを最大限活かせる大学生活につながります。
IBで日本の大学を受験するためのポイント整理
「IB入試で日本の大学を受験するためのポイント」を解説しました。
- IBでの受験は、主体性・思考力・英語力が高く評価される。
- IBスコア(PG/Final)が大学選びの軸になるため、「最終的に取れそうな点数」から逆算して戦略を立てる。
- 「IBスコア基準」「英語プログラムの有無」「IB入試以外の制度(帰国生入試・総合型選抜)」の3点を比較するとミスマッチ防止。
- 国公立・私立ともにIB入試を導入する大学は増えており、スコア帯によって広い選択肢がある。
- 出願書類の準備・PGの提出期限・スケジュール管理は早くから行おう。

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