・IBのEnglish AとBって何が違うの?どっちを選べばいいのか分からない…。
・English Bでも英語圏の大学に進学はできるの?
・自分の英語力だと、Aは難しすぎるかな…。
こんな悩みを持つIB生はとても多いです!IBの英語科目選びは、進路や学習バランスにも大きく関わるため、慎重に選びたいですよね。
この記事では、IB English AとBの違いを5つの軸でわかりやすく比較し、あなたに合った選び方をお伝えします。
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Contents
IB English AとBはどう違う?5つの軸で徹底比較
■English AとBの違いまとめ
比較軸 | English A | English B |
---|---|---|
対象生徒 | 英語が第一言語それに近いレベルで使える生徒 | 英語を第二言語として学ぶ生徒 |
教材・学習内容 | 文学作品中心または文学+非文学(演説・広告など) | 実用的教材が中心HLでは文学2作品もする |
評価形式 | Paper1・2Individual OralHL Essay(HLのみ) | English Aと同じ |
身につくスキル | 批評的読解力論述力文学分析力 | 実用的な表現力文法運用力スピーキング・ライティング |
推奨される進路 | 英語圏大学文学・法学・国際関係などの文系 | 理系の学部非英語圏の大学日本の大学 |
IBのEnglish AとBでは、「学習者の英語レベル」「身につくスキル」などが異なるよう設計されています。
具体的にどう異なっているのかを知れば、選ぶ基準が分かるようになりますよ!しっかり理解しましょう。
対象となる生徒の言語レベル
English Aは、英語を母語とする、または高い英語力を持つ生徒向けです。科目内に以下2つの分類があります。
Literature:文学作品への深い読解力と分析力が求められる
Language and Literature:文学作品に加え、非文学テキスト(ニュース、広告、演説など)も扱う
一方、English Bは「英語をある程度理解し、第二言語として勉強する生徒」向けのコースで、実際に使える英語を習得するためのものですね。
使用する教材の違い
English AのLiteratureでは、
- 小説
- 詩
- 戯曲
など文学作品を教材として使います。教材数としては、HL(ハイヤーレベル)で13作品、SL(スタンダードレベル)で9作品です。
またLanguage and Literatureでは、文学作品(HL:6作品、SL:4作品)に加え、
- ニュース記事
- ブログ記事
- スピーチ
など、いろんな非文学テキストも分析します。
一方でEnglish Bでは、非文学テキストが中心ではありますが、HLでは2つの文学作品を学習します。ですので、「English A=文学中心、English B=実用中心」と、単純な分類ではありません。
試験形式と評価方法
English A・Bともに、共通して以下の試験形式があります。
Paper 1
- 与えられたテキストを分析する筆記試験
- SL・HLともに1時間15分
- HLではより高度な分析が必要
Paper 2
- 指定された2つの文学作品を、比較して論じるエッセイ試験
- 1時間45分
Individual Oral
- 文学作品と非文学作品を比較する口頭試験
- 計15分(発表10分+質疑5分)
HL Essay
- 選んだテキストに基づいて、1,200〜1,500語の論文を執筆する課題
- HLの生徒のみが対象
試験形式はA・Bで共通ですが、評価される観点が違います。
English A:「テキスト分析の深さ、批評的な思考力」
English B:「読解・文法・スピーキング・ライティングの総合力」
という違いですので、把握しておきましょう!
身につくスキルの違い
English Aでは、難しい文脈やニュアンスを理解し、批判的に読み解く力が身につきます。
大学で文学・法・国際関係などを学ぶ際に役立つ、読解力と論述力を手に入れられますよ。
English Bでは、実際に使える英語表現力と語彙力をバランスよく育てていきます。日常生活や、大学でのエッセイ、ディスカッションなどで役立つスキルが身につきますね。
将来の進路との関連
進学や進路との相性も大切な判断軸ですよね。
- 英語圏の大学
- 国際関係・文学・法学などの文系学部
これらを目指す場合、English Aの方が評価されやすいのでオススメです。「英語力がある証明」として使われる場面が多く、入試の要件を満たす可能性が高いです。
日本の大学や理系専攻を志望するなら、English B(特にHL)でもOKですね。英語以外の科目にも時間をかけたい場合、English Bの方が学習バランスを取りやすいですよ。
EnglishAとBの特徴や勉強方法などをより詳しく知りたい方は、下の記事を読んでください。もっと理解が深まり、しっかり対策できるようになりますよ!
IB EnglishのSL・HLで異なる2つのポイント
English AとBの違いだけでなく、SL(スタンダードレベル)かHL(ハイヤーレベル)どちらを選ぶかでも、大きく変わってくることがあります。こちらもしっかり把握し、正しい選択ができるようになりましょうね。
授業時間・学習内容
まず授業時間が大きく違います。
SL:150時間/年
HL:240時間/年
と、HLの方が約60%も多いんですね!
また学習内容の密度も難易度もHLの方が高く、より高度な分析や言葉の使い方が求められます。HLのみHL Essayがありますので、やることも多いですね。
課題の配点
HLの方が、SLより評価の難易度も高いです。
たとえばHL Essayは、English A・Bともに成績全体の20%もあります。その上テキストを深く考察したり、論理的に文章を作れたりする力がないといけません。
Individual OralやPaper 1・2でも、HLではただ知識があるだけでなく、
- 自分の考えが伝わるように説明する力
- いろんな視点から物事を考える力
- 文章の意図を深く読み取る力
が求められます。そのため、SLよりも高度な「英語で考えて伝える力」が必要なんですね。
【English AかBか迷ったら?】3つの判断基準で選べる「Yes/Noチャート」
English A/B、HL/SLの違いを解説しました。とはいえ結局どっちがいいのか判断できない方もいらっしゃいますよね?
そこでEnglishAとBのどちらが向いているかを判断するYes/Noチャートを準備しました。これで自分に合ったコースを判断できますよ!
■English A or B:あなたに合うのは?Yes/Noチャート
質問 | YESの場合 | NOの場合 |
Q1. 英語の複雑な文章をスムーズに理解できる? | ➤ English Aが向いています(特にLanguage and Literatureなら実用文も扱います) | ➤ Q2へ |
Q2. 英語圏の大学や、文学・法学など文系学部を志望している? | ➤ English Aの方が有利な場合が多いです | ➤ Q3へ |
Q3. 他教科に力を入れたいので、英語の負担は抑えたい? | ➤ English B(特にHL)がおすすめです | ➤ English Aも検討してみましょう |
このチャートは、
①現在の英語力
②志望進路
③他科目とのバランス
の3つの軸で判断できるようにしています。
例えば「英語を使った専門分野に進みたいならA」「英語力にまだ不安がある・他教科を優先したいならB」といったように選べますね。
このチャートを手がかりに自分の選択を見直してみてください。あなたにとってベストなのはどちらかがわかるはずです!
【体験談】IB卒業生が語るEnglish A/Bのリアル
国際バカロレアアカデミーにはIB卒業生の先生がたくさんいます。先生たちがEnglishA/Bの選択で実際に苦労したこと、良かったことを聞いてみました!
インタビュー1:English Aを選んだ卒業生の声
なぜEnglish Aを選んだのですか?
もともと英語の文章を読んだり、ディスカッションしたりするのが好きだったので、授業のなかでそれらに挑戦できるEnglish Aを選びました。
実際に学習してみてどうでしたか?
最初は文学作品を読んで理解・分析するのに苦労しました。普段あまり見かけない文章だったので…。でも慣れてきたら分析力や表現力が鍛えられてるのが分かり、最終的には「こんな文章でも理解できるんだ!」という自信を持てました。
English Aの大変だった点は?
やはり課題の量と難易度ですね。特にエッセイは毎週のようにあり、タイムマネジメントが重要でした。英語力ではないですが、自分でスケジュールを立てたり、期限を守ったりする力は育ちましたね。
インタビュー2:English B HLを選んだ卒業生の声
English B HLを選んだ理由は?
英語は好きでしたが、日本の大学への一般受験を考えていたので、他の科目にも力を入れる必要がありました。特に数学が苦手でもっと勉強しないといけなかったので、勉強時間のバランスを取るため、English B HLを選びましたね。
成績や進路に影響はありましたか?
特に問題はありませんでしたよ。日本の大学を一般受験する場合、英語だけを勉強するよりも、他科目の成績や全体のスコアを伸ばす方が大切です。ですのでその勉強ができれば、English B HLでも志望大学を目指せますよ。
English Bを取ったことを振り返って、どう思いますか?
「自分の英語力を伸ばしたい」という気持ちと「一般入試を考えた他科目の勉強」とのバランスを考えた結果なので、私にとってはベストな選択だったと思います。
IB English AとBに関する不安と解決策
多くの生徒が
・自分にはどちらが合ってるんだろう?
・どちらかを選んだ後に後悔しないかな?
といった不安を抱えています。
ここでは、よく質問がある3つの不安を紹介し、それぞれの対策についても解説します。
「Aはネイティブ向けだから、ネイティブ以外は取らない方がいい?」
English Aは確かにネイティブレベルの読解力や表現力を求められますが、ネイティブでなくても高得点を取る生徒も多くいます。
特にLanguage and Literatureでは、文学作品だけでなく日常で見かけるテキストも扱うため、取り組みやすいと感じる生徒もいますよ。
不安な場合は、模擬問題を解いてみて適性を確認してみましょう!
English Bは授業で話す量が少ないから、スピーキング力が身につかない?
English Bでも、カリキュラムにスピーキングの練習がしっかり組み込まれています!特にIndividual Oralでは、自分の意見を英語で論理的にスピーチするので、表現力のあるスピーキング力が身につきますよ。
ふだんの授業や課題でも英語で発話するチャンスが多いので、English Bでも「使える英語」のためのトレーニングは可能です!
English Bは簡単すぎて、途中で物足りなくなるのでは?
English BのHLでは、文学作品の分析やエッセイ執筆も含まれているので、決して「簡単すぎる」内容というわけではありません。
英語力が伸びてきたと感じられてきたら、難易度の高い教材をみずから取り入れたり、ライティングやディスカッションの量を増やしたりして、より充実した学習に変えられますよ!
IB English AとBの選択で後悔しないために
「English AとBの違いや選び方」について、徹底的に解説しました!
- English Aは文学・分析の科目。英語圏大学や文系志望に有利
- English Bは実用的な英語スキルが身につく。理系・日本の大学にも対応できる
- HLとSLの違いは授業時間・評価内容・試験難易度
- 評価基準やバイリンガル資格、大学入試との関係にも違いあり
- 自分の英語力、志望校、他教科とのバランスで選ぶのがコツ
・英語Aを選びたいけど、自分の英語力で大丈夫かな…。
・English Bでも海外大学に行けるのか不安。
・志望校に合った履修レベルをどう選べばいいの?
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